【ケイシャのしゃべり場】
はい、始まりましたケイシャのしゃべり場。
この番組は、映像制作会社KOO-KIのメンバーが日々感じているおもろいを語り合い発信するトーク番組です。
毎回いろんなメンバーとともに緩く雑談していきます。
私、KOO-KI山内です。
KOO-KIヒージャーです。
KOO-KI原山です。
そしてゲストは前回に引き続き、
KOO-KI白川です。
そらいろ&言葉のかけはしの岩尾です。
そらいろ&言葉のかけはし広報の河原です。
よろしくお願いします。
はい、というわけでそらいろ&言葉のかけはしの岩尾さん・河原さんと、
ディレクターの白川さんをゲストにお呼びしている第3回ということで、
前回は『なんちょうなんなん』のアニメーションや楽曲の制作過程についてお話を伺ってきたんですけれども、
今回はクライアントを初ゲストのそらいろ&さんをお招きしているということで、
クライアントの皆さんの活動についてフォーカスしていけたらなと思っているんですけれども、
はい、私『なんちょうなんなん』とか去年はドラマ「silent(サイレント)」とかが流行って、
ちょっと難聴を理解してるんじゃないかなって勝手に思ってたんですけど、
河原さんとお話したときに、全然自分わかってないって思ったことがあったんですね。
なので『なんちょうなんなん』で出てきた課題以外にも本当はすごくあるんじゃないかなと思ったんで、
こんなことも伝えておきたいみたいなのがあればお話いただきたいなと思ったんですけれども。
ありがとうございます。
伝えたいことは山ほどありすぎてていうところなんですけど、
『なんちょうなんなん』で一番言いたかったのは補聴器とか人工内耳っていう手術をするものがあるんですけど、
そういうのをしたとしても聞こえる人と同じように聞こえないんですよ。
全部聞こえてるわけではないんだっていう歌詞もありますけど、それが一番言いたかったんですね。
それともう一つですね、これ入れれなかったんですけど、
大人の難聴の人がよく言われることで、話せることと聞こえることは別のことなんですよっていう。
これはどういうことかっていうと、難聴の人で話せる人がいるんですよね。
そんなに聞こえる人と同じような流暢にしゃべれる人はほとんどいませんけど、聞こえないんですね。
言わなかったらわからないぐらい綺麗にしゃべる人いるんですけど、
そうなるとその人がちょっと私聞こえないんで、
字で書いてくれませんかとか言っても書いてくれなくなるみたいなんですよ。
多分無意識にしゃべれてるから、大丈夫そうだなと思ってフォローお願いしてもなかなかやってくれなかったりとか、
そういうのをよく聞くんですよね。
これはちょっと入れたかったんですけど、白川さんと話してて、
多分初見の人だとちょっとわかりにくいっていうのがあるっていうのと、
あんまり入れすぎてもわからなくなるので、絞ったほうがいいんじゃないかみたいなことを言われて、
ああなるほどなと思って、もうそこは涙を飲んで入れなかったんですけど、
まず一番大きなところではそれがありますよね。
しゃべれたとしても聞こえのフォローはいるんですよって言うんですね。
常にですね。
常にですね。聞こえてないのは聞こえてないので。
特に働くときとかにそういうのが出てくるんですか?
そうですね。学校とかでも出るんですけど、大人になってからの人からよく聞きますよね。
聞こえないからって言ってもどうしてもやってくれない。
僕の聾の友人の人が実験をしたって言ってて、
会社の違う部署の人とかお店行った時とかに、
すいません、私聞こえないんで字で書いてくださいってしゃべって頼んだら、
ほとんどの人がやってくれなかった。
え?なんでですか?
多分しゃべってるから聞こえてるみたいな。
ちょっとぐらい聞こえてるだろうみたいな。
普通にコミュニケーション取れるんだなみたいな、多分思っちゃうんですね。
試しにしゃべらないでジェスチャーで言ったらしいんですね。
そしたらほとんどの人がやってくれたらしいんですよ。
僕の友人でもやっぱりしゃべってるとやってくれないから、
もうしゃべるのやめたっていう人もいるんですよね。
外でしゃべらないって人いますよね。
だからその辺は多分これ無意識の振る舞いっていう部分も多いと思うんですけど、
僕も知らなかったらもしかしたらやってるかもしれないなとは思ったりして、
一番大きなとこはそれかなとは思いますよね。
もうゼロ100になっちゃうんでしょうね。
ゼロ100になっちゃいますよね。
聞こえなかったらこうしてくださいとか、細かく言うことも大切なんですけど、
初対面であまり細かくは言えないんで、
でもなんか大丈夫そうだなみたいな感じになっちゃう。
あと先天性の子供って生まれた時から聞こえてないので、
聞こえてないのは普通なんですよね。
学校行って聞こえてるって聞くと、大丈夫聞こえてるって言うんですよ。
音は聞こえてるんですよね。
なんか音はするんで聞こえてる。
大丈夫っていうのはいつもと同じ。
いつもと同じっていうのは聞こえてないんですよ。
当たり前なんですけど。
それ聞くと大丈夫なんだなって思って何のフォローもしなかったりするんですけど、
そうなると必ず聞き漏らしが出てるので、
そこは親とかが必ず聞こえないからこうしてくださいとかフォローが必要なんですけど、
そういうのも聞こえてる人だと気づきにくいので、
子供が大丈夫って言ってるから大丈夫だろうなとかそう思っちゃう。
実際に子供も聞こえてるって言われると何て答えたらいいか困る。
音は聞こえてるけど言葉はわからないんですよ。
だから何て言ったらいいのかなって。
ちっちゃいとわかんないんですよ。
何て言ったらいいのかな。でも音はしてるから聞こえてるのかな。
聞こえてるよって言ったら先生から、
聞こえてるんだったらちゃんとしなさいって怒られたとか、
そういう人もいたりとかして、
うちの娘も大丈夫聞こえてるって聞くと聞こえてるって言うけど、
何て言ってるか言葉はわかる?って聞いたら、
あ、言葉はわからない、とか言ったことありますよね。
だから聞き方で変わってくるのもあるんですけど、
要するに聞こえた経験がないので、これが普通だと思っちゃってるんですよね。
だからそこはフォローがいるんですけど、
大丈夫だって言ってるからフォローがなかなかなされないとか広がらないとか、
そういったところもありますよね。
岩尾さんはそういったところを架け橋だったり、
そらいろさんでお知らせしたりとかをされてるんですか?
そうですね。そらいろは家族会で家族の悩み事を聞いたりとか、
定期的に集まって情報交換して話したりとか、
あとは勉強のために外部の講師の人を呼んだり、
補聴機店の人を呼んで補聴機の話をしてもらったりとか、
人工内耳のメーカーの人を呼んで話してもらったりとか、
あとありがたいことに当事者の人が私で力になることがあればみたいな。
大人の方で?
大人とかですね。あと大学生とかからもですね。
特にコロナの時はコロナでいろいろこんな時期なんですけど、
私にできることがあればみたいな。
県外の大学生から声をかけてもらって、
オンラインで当事者の話を聞こうみたいなので、
そういうのをやったりとかもしましたし、
家族が本当に温かい家族関係を作って、
子どもが社会でスムーズにコミュニケーションを取れるように
っていう意味合いで作ったのがそらいろの家族会ですね。
岩尾さんのお子さんが難聴だって分かってから作った会なんですか?
そうですね。難聴と分かってすぐ作ったわけじゃないんですけど、
療育っていうところに行くんですよね。
聞こえと言葉とコミュニケーションの練習みたいなことをするんですけど、
そこで福岡市のセンターに行ってて、
うちの同期は5人いたんですけど、
その中で年少の時だったかな、
そのぐらいに家族会っていうのを作ろうかなっていうところで、
同期が役員になって作る?みたいな聞いたらいいねっていうことだったので、
そこで立ち上げた感じですね。
それが2017年の12月ですね、設立は。
それまではなかったんですか?
なかったんですよ。
療育センターで家族会ってあるんですけど、
他の障害の子もいるんですよね。
視覚とか、あと発達とかですね。
その辺は家族会あって、
その療育センターって未就学の間だけなんですよね。
順繰り順繰り変わっていくんですけど、
難聴はなかったんですよ。
前あったみたいなんですけど、
でもいろいろあってなくなっちゃったみたいで。
で、療育センター通ってる間は全然不自由なかったんで、
別に家族会作る必要性は感じてなかったんですけど、
小学校上がるとですね、支援がちょっと途絶えちゃうんですよね。
療育通っちゃダメなんですか?
未就学時までが対象なんですよ。
で、聾学校とかだったらフォローもいっぱいあるんですけど、
地域の小学校に行くと、なかなか支援が途絶えちゃうっていうのがあって、
放課後等デイサービスとかがあるんですけどね。
福岡は難聴特化のが2つあって、
当時は1個だけだったと思うんですけど、
場所もですね、距離が遠かったら通いにくいみたいな人もいるので、
何かあった方がいいのかなっていうのと、
僕が就職の支援とかキャリア支援が専門なんですけど、
難聴の人の就職って結構難しいだろうなと思ってて、
調べるとやっぱりいろんな問題みたいなのがあったので、
僕にできるって言ったらその辺ができるので、
難聴だって分かったら、本当にちっちゃな子供から就職まで、
サポートできるような家族会みたいなのを作ったらいいんじゃないのかなっていうので、
作った感じですね。
その中で難聴の理解を広げなきゃいけないなっていうのは思って、
「そらいろ」でやっててもよかったんですけど、
講座をやろうとかそういうことになったら、
別に何か組織を立ち上げた方がいいのかなっていうので、
そういう難聴の啓発とかそういうのをする組織として、
一般社団法人を立ち上げて、「言葉のかけはし」はそういう啓発とか、
難聴者の就職支援とかキャリア支援とか、
難聴者が働く企業のサポートとか、
そういうのをやっていこうというところで分けてやってる感じですね。
2つでも並行してやってらっしゃるんですね。
並行してやってる感じですね。
福岡では、「言葉のかけはし」さんと「そらいろ」さんだったりとか、
相談するところがあると思うんですけれども、
他の県もやっぱりあるんですか、そういう団体っていうのは。
家族会みたいなのはやっぱりいろいろありますね。
必ずあるというわけではないですけど、
ある地域はありますよね。
全国難聴児親の会みたいなのもあって、
福岡も北九州の方で名前はあったんですけど、
活動してるかどうかまでは分からないんですけど、
そういうとこに入るよりは、
自分なりにやりたいこともあったので、
そういうのを伝えて、こうすればもっと可能性も広がるので、
選択肢を広げる上でこういうふうに考える方法もありますよ、
みたいな、そういう支援をしてますよね。
ただ、それ言ったところで会社が求人出さないと状況同じなので、
会社向けにももっとできるんですよ、
ということを広げていこうとはしてるんですけど、
なかなかそこはまだまだ進められてはないところなんですけどね。
でも昨日放送されてたRKBさんの番組では、
岩尾さんのアドバイスがうまくいって、
就職が決まった方がいらっしゃいましたよね。
そうですね、本当にほんの少ししか喋ってないだけなので、
あれは本当に彼の力と思うんですけど、
あの子は難聴って言った方がいいんですかね、言わない方がいいんですかね。
それぐらいあまりわからない感じなんですかね。
聞いたら多分わかりますよね、補聴器もつけてますし、
応募時点では見えないからわかんないですね。
その辺はどのタイミングで言うかとか、
何のフォローもいらなかったら言わなくてもいいけど、
何かフォロー必要だったら言った方がいいよ。
ただ言ったことで内定の確率はもちろん下がっちゃう、
現実的には下がっちゃうことはあるけど、
でもそう言ってOKになった企業の方が絶対後々うまくいくから、
そうした方がいいのはいいと思うよね。
ただなかなかそれで落ちまくってたら、
やっぱりちょっとそれでもやれとはなかなか言えないので、
ケースバイケースなんですけど、
基本的にはそうだよねみたいな、そういう話をしただけで、
本当にほとんど僕の力は届いてはないんですけど、
あれは彼の力だと思うんですけどね。
でも難聴に特化した就職支援の会社ってあるんですか、他に。
ほとんどないと思いますよね。やってないと思うんですよ。
だからドラマ「サイレント」からも教えてくれって連絡来たんですけど、
やっぱりそれ調べた時になかったって言ってましたね。
うちの方が出てきてっていう。
個人的にやってる人はいるかもしれないんですよ。
SNSとかでらしき人をちょっと見たりとかはしたので、
そういう人もたぶんいるはずなんですけど、
少ないのは少ないと思いますよね。
難聴の人はね、多いっていうふうに言われている中で、
そういったケアの現場ってのは少ないってことですよね。
そうですね。本人たちも言わないケースも多いんですよね。
だから軽度、中度とかだともう(難聴と)言わない(まま)で(就職活動する)とか、
で、入ったあと結構苦労しちゃうとかですね。
そういうのもあるんですよね。
さっき言っていた見えづらい障害というか、
さっきしゃべれるけれども聞こえないというのはまさに大きいですよね。
そうですね。
それにあれですよね、さっき岩尾さんが最初の方でおっしゃってた、
幼稚園の子たちが先生の指示に従って、
これはこうするんだなっていうような日頃のコミュニケーションの中で
社会性を培っていくんだけど、
難聴の子たちはなんでこれをやるのかわからないまま、
みんなの真似してやるっていうふうなので、
社会性の獲得の機会が失われているとか、
っていうのもちっちゃい頃からのそういう小さな経験の積み重ねの差みたいなので、
結構生きづらさを感じる人とかもいたりとかするのかなとか思うと、
やっぱ小さい時から啓発したりとか周りの人が、
難聴ってそういう見えづらい部分があるんだなとか、
ゼロ100で考えてるけど、
そんなグラデーションのやりにくさがあるんだみたいなっていうのを
互いに知っていかないと、やっぱなかなか解消されない感じがしますね。
まさにそうですよね。
だから本当にちっちゃい頃の積み重ねで、
傍から見ると常識のないやつだなって思われちゃったりするケースもあるし、
それはただ単に知らなかっただけとかということもあるしですね。
それでどんどん自分もできないんだとか、
やっぱ自分はダメなんだみたいな感じで、
自信もどんどんなくなっていっちゃいますよね。
っていうのもありますよね。
言われるんで、ダメなんだとか。
それは本当に環境のせいだったので、
今からちょっと分かっていけばいいんだよっていうところもあるし、
ちっちゃい頃からの積み重ねをやっぱり広げていくっていうのは本当に大事だし、
聞こえないんだけど聴覚優位で声聞きたいみたいな子もやっぱりいますよね。
聴こえないのになんかこう声で聞こうとするんですよね、うちの子はみたいな。
っていう話も聞くので、
それはやっぱり聞こえないんだけど聴覚優位で言葉を聞きたいっていう子ももちろんいると思いますし、
ただそういう子でも絵とかがあればなお分かりやすいっていうのは多分あると思うんですよね。
まず子供が生まれた時に難聴ってどの時点で気づくんですか?
一番先に気づくのは新生児聴覚スクリーニング検査っていうのがあるんですよ。
生まれた直後に。
僕の時は難聴だけじゃなくて他にも障害があるかないかみたいなのを調べるのがあって、
その時3000円とかなんですけど、受ける?受けない?みたいなので受けようかという感じで受けたんですけど、
今の福岡市は聴覚スクリーニング検査は無料で受けられるので、
そこでだいたいエラーになるんですよね。
エラーになって大学病院とかで精密検査してくださいね。
そこで正式に分かるみたいな。
じゃあもうゼロ歳児で結構早い段階で分かる?
分かりますね。
そういうのしなかったら何回呼ばれても振り向かないなとか、
そういうので気づいたりとか、3歳児検診とか、
小学校上がる時の聴力検査であれってなったりとかももちろんあるんですけど、
一番早くはそういう生まれた時の検査で分かる。
まずどこに相談されるんですか?
福岡市は今、乳幼児聴覚支援センターというのがあるんですよ。
検査して、大学病院で精密検査した方がいいですよ、
みたいになった人には案内はしてると思うんですけど、
そういうところで相談はできますね。
「言葉のかけはし」さんとかに相談される方っていうのは、
幼稚園とか行かれてる方とか?
いや、様々ですよね。
これもですね、難聴になったらどうしたらいいかっていう、
道筋が表されてるものがないんですよ。
本当は診断された時点で、こんな選択肢がありますよ、
こういう選択したらこうなります、こういう選択したらこうなりますよ、
ちょっと考えてくださいね。
この選択したら次はこっちに行きましょうとか、
そういうのを言わなきゃいけないんですけど、ないんですよね。
誰も言ってくれないんですか?
言ってくれないんですね。
例えば、聴力があまりにも悪いと、
これはもう人工内耳ですね、
人工内耳の手術をしなきゃいけないね、
そうなってくると、病院で手術の話をするみたいな。
ゼロ歳児でですか?
ゼロ歳児すぐにすることはないんですけど、
早めにした方がいいから、みたいな。
そういう話をしつつ、基本的には療育しましょうね、
ということで、療育センターに行ってください、
みたいな流れになるんですけど、
療育センターに行って、そこの言語聴覚師の方と話しながら
どうするかって決めていったりはするんですよね。
ただ、うちに相談来る人っていうのは、
いろいろ行って、ちょっとよくわからないとか、
どんな選択肢があるんですかねとか、
話をちょっと聞きたいんですけど、みたいな。
わからなすぎてですね。
わからなすぎて。
ネットとかだと、ネガティブな言い方も多いですよね。
僕が調べたときは、ネガティブな情報しか出てこないので、
ものすごく気がめいちゃったんですけど、
人口内耳にしようと思っているんですけど、
いいのか悪いのかとか、