人事問題の複雑さ
こんにちは、遠藤和樹です。秋山ジョー賢司の経営者のマインドサプリ、秋山先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、ということで今日はですね、アカデミアの毎月やっておりますダイジェスト編ということでいきましょう。
10月のアカデミアは、社長からは見えない人事問題の真実。なぜ制度や仕組みを導入しても組織は変わらないのか、というテーマでお届けしました。
嫌なタイトルですね。変わらないですね。確かにね。
どうなんですか皆さん、みたいなね。
逆に言うと、人事問題を解決したくて制度を入れるってことって多いじゃないですか。
確かに確かに。
ここで人事問題と制度ということで取り上げたんですが、まず確認したいのは人事問題というと評価制度だけをイメージしてしまう方もいますが、
それももちろん含んだ、いろんな全ての人の問題というふうにここでは捉えています。
秋山先生、覚えていらっしゃらないかもしれませんけど、私もともと大元の人生初のお仕事は大企業人事部でして、
その後は人事システムも昔売っていたことがありまして、忘れるはずないですね。
それをきっかけに私と秋山先生をお会いしています。
本当に人事問題を解決したいなと思ってて、その結果遠藤さんと出会ったというね。
ですよね。いかに人事問題が複雑かというのをお互い知っていると。
人事問題を制度で導入することで解決していこうというときに、なぜ解決しきらないのかという、
じゃあどうすればいいのかというところをお話ししたんですね。
人事問題ということを語るときに、やっぱり2つの視点が必要で、
経営者サイドから見た人事問題という視点と、あと社員サイドから見た人事問題というのを、
ここはやっぱり両側面があるということを抑えてくださいねというお話をしました。
制度導入の効果と問題
代表的なもので言うと、経営者サイドから言うと、車内トラブルが起きているとか、人手不足が深刻化しているとか。
その結果、社員が疲弊してしまって、お休みとか離職が続いて、人がいないから売上確保できないとか。
発展するとそこまでいきますよね。主体性がなかなか出ないとか。
そうそう。あとは、労働環境を良くしてくださいという不満がたくさん上がってくるとかね。
不平不満問題ね。ありますね。
あとは、自分にとって都合の良いルールはそうだそうだと言うんだけど、
自分に合わないルールとかが来ると、なんでこんなルールがあるんですかと申し上げてしまったり。
ありますね。
ここには本当に労働管理というのかな、モチベーションも含めたそういうのの難しさというのがどんどん出てくると。
この間、今度改めて秋山先生とご紹介しますが、私は有機体人事という番組を後ろ側でひっそりと始めておりまして、まだ告知してないんですけど、
その中でまさにこのお話の傾斜サイドの悩み、問題で、ある社員さんが人事制度の見直しのメンバーに入った時に、
その方が女性らしいんですけど、一言を言ったのが、私は自分の給料が上がること以外興味ありません。
みんなシーンとする。あまりに正直な意見が出る。
ある意味素直ですよね。
素直ですよね。
人事問題について経営者の一番の悩みって、皆さん多いのは、社員の人事問題の悩みを解決して経営に宣伝したいのに、そちらに宣伝できないという悩みをみんな持ってるんです。
やっぱり現場の問題は早く解決して、僕は例えばでかい未来の計画を立てたり、財務のことを考えたりしたいんだけども、
そこに気持ちが引っ張られてしまって、何とかしたいっていう方が多いですよね。
本丸じゃないみたいになっちゃうんですかね。
うんうん。相当なんですよ。
一方、この人事問題っていうのは、社員の方の際から見ると、
なんか会社に自分はうまく使われてる気がするとかね。
損してるとか。私だけ。
あとは、頑張ってる割には見返りが少ないとか。
社長は新しい要求ばかりしてくるとか。
聞いてると腹立ってきますね。どの立場で聞くかですけどね。
これをまとめると、やっぱり社員の方からする人事問題は何かというと、不満と不安。不満って不安のことなんですけども、
それがあって安心して働けないですっていうのが根底にある。
ということは、今言ったように、人事問題っていうのは、社長サイドから見たら、この問題を解決して経営に専念したい。
社員の方も不満だと。不安だと。両方困ってるわけですよ。
ただ違いますよね。困り方が。
困り方は違うけど困ってると。
量産が困ってるので、それを解決しようといろんな制度を入れるわけですよね。
評価制度を入れたり、給与制度を入れたり、わんわんしたり。
そうそう、規定を作ったり。
この制度で経営者サイドは何を期待するかというと、不満が解消できるとか、トラブルが未然に防げるとか、より業務が効率化できるってことを期待する。
期待ね、たしかに。
一方、社員の方は制度入れるの?入れますよと。これを入れることによって、今まで曖昧な評価制度を透明化しますと。
労働環境を改善しますと。
そうなの?
皆さんのキャリアパスなんかも作っちゃって、未来は明るいです。
そうだったらいいよって方に導入するわけです。
何様やって話ですけどね。
違いますね。どの立場で聞くかですね。
この形で導入したんだけども、私の顧客の間でいろんなことが起こってるということですね。
例えば、評価制度をちゃんと明確に導入してくれって今までなかったからって言っていた方が評価制度を入れた瞬間に、その評価に納得いけませんと不満を言い出してるね。
リアルすぎますね。
あとは、社員の育成のためにいろんな資格を取る勉強を奨励して、会社側が負担するというのをやったと。
ある社員の方がそれを使って、資格を取りまくって1年後に辞めちゃった。
辞めたね、あるね。
経営者と社員の視点
どっかの知り合いの方がそれで宅券取って辞めてたのを思い出しましたね。
でも私も前の会社でいっぱい資格取られてたんだよね。
本当じゃないですか。
大型免許とか持ってるんですけど、それも会社側にしていただいたんですよ。
こっち側ですね。
びっくりしたのが、リーダー制度を導入したと。
それに希望する人って手を挙げた社員の方がいたんだって。
お前悪気あるなって言って抜擢してリーダーにして、昇給もしたんですけども、1年後に退職。
その後、労働環境が悪すぎるって労基書に書き込んじゃった。
もう笑えないぐらいリアルな話ですね。
あともう一つは、前職の経験を活かして頑張りますと張り切って転職してきた方が、
少し経ってから、前の会社にはこういう制度があったけどこの会社にはないんだねっていう会社批判を裏でしてる。
あれ、これ社長は労働法をこう使うような、向井先生の番組化してますか?
そうなんです。ちょっとそれに近いですかね。
もうモロニーって感じのテーマですね、このあたりはね。
ここでの問題は、さっき言ったように悩みの観点は違うけども、
弊社サイドも社員サイドも、不満とか解消できると思って入れたんだけど、
あれ、なんで俺これ一生懸命お金とか知恵使って制度入れたのに社員の不満は解消できないんだと。
むしろ不満が増えてるみたいな感じですね、今の事例は。
複雑化してくると。
社員サイドも社員サイドで、あれ、制度入れたら少し自分たちの不満は解消できると思っていたのに、
なんで不満が俺は大きくなるんだろうと。
こういうことが起きてるんですよね。
不思議なのは、どちらかが良くなってどちらかがダメじゃなくて、
両者とも制度を入れたことによって問題が悪化してしまうケースがある。
悲しいがそれは現実にあると。
ここで、まず私たちが見なきゃいけないのは、制度と関係の役割があるということは限界があるということですよね。
ここは抑えましょうって話をした。
役割と限界ですかね。
制度とか規定で何ができるかというと、これは皆さんもパッと思い浮かぶんですけども、
行動の基準を明確にしたり、公平性とか透明性を確保したり、一貫性とかリスク管理、効率化みたいなことは狙えるよと。
確かにそうですよね。
これによってどんな問題が解決できるかというと、
例えば曖昧だからマンガルということに対しては解消できますよね。
だって曖昧なんだ。曖昧で嫌だと。明確にしましょうとか。
あとは社員の方が何を私は判断していいかわかりませんとか、どうしたら請求するのか知りたいですとか、
どんな基準で私を評価してくれてるんですかみたいな、これも曖昧さなんですけども、こういうことに対しては答えられる。
これはやっぱりプラス面ですよね。
ただあくまでも規定とか制度っていうのは人事問題を見ていくときの土台であって、マイナス面というか構造上の問題があるというところを、
今日最後ここまでお話しして終わりにしたいんですけども、制度の限界というか問題は、
ちょっと待ってください。制度の限界。規定とか人事とかの問題、限界なんだ。
これは強みが弱みになってるんですね。
強みは何だ?
何ですかね。
言えることによって明確化することによって、社員の不満を解消するじゃないですか。
はいはいはい。
解消するという意味は言い換えると抑えるっていうことなんですよ。
なるほど。
そうすると、例えば不満があったときに、あれ?でもこれ有写しのときに言ってたよねとか。
ああ、言ったんだからって納得はしてないけど、抑えられるってことね。
不満の沈殿化のメカニズム
社長、これおかしいと思うんですけど、でもそれ決まってることだからねとか。
よくある会話ですね。
あとは、確かにそれもいい間だけど例外は認められないんだというふうに明確化したり標準化することによって、
それ以外のものを排除できてしまうんですよね。
なるほど。蓋できるというか抑えられるってことですね。
そうすると不満が言えない、悩みが言えない、会社のここがおかしいという問題も言わなくても言えなくなると。
これは私、不満の沈殿家って呼んでるんですよ。
だってルールなんだもん。による不満の沈殿家ね。
だから効率化は測れてるじゃないですか。一言で終わっちゃうから。
そうするとその不満はその本人の中に溜まってっていくと。
溜まってっていくと、どうせ言ったのにしょうがないじゃんって無気力。
あとは無意識の抵抗って言いまして、失敗したらいいのにと思ってた。思いたくなくて。
邪魔見ろってやつですね。
あとはこんなのおかしいっていう氾濫、氾濫。
氾濫。なかなか激しい言葉ですね。氾濫。
やっぱ起きるんですよ。部長職の方が社員全員の前でこの会社おかしいよねって言ってみたり。
あとは黙って黙って黙ってて、そっと離脱退職。
よくある激しいのはNo.2が全員社員引き連れて辞めるとかですよね。この氾濫は。
この離脱ってのもすごくて、何であいつが辞めたか、秋山さん全然わからないんですよって言うんですよ。
そんな様子ぶりも全く見せなかったし、会社本当に一生懸命やってたしやる気もあったし。
ただそれは抑えてしまったために表面化できなかったので見えなくてしまうという側面があるってことですよ。
なるほどですね。
だからこの見えなくなってしまうんだということを、そういうリスクがあるから精度導入すると効率化できたりスピードもつくけども、
その時間を使って沈殿化したらもう一回炙り出さなくちゃいけないってことが起きてくるんですよ。
赤ワインの下に溜まったオリをちょっとかき混ぜようみたいな話になるんですね。かき混ぜたらおいしくなくなりそうですけど。
ちょっとイメージが違ったはずにそんな気がしてきたと聞いていると。
でも確かにそうですよね。だから沈殿化をして不満が溜まってくるので、またボーンって出てきたときに次の新たなルール仕組みってなって、
気づいたらやたらルール多いよねっていうのはそういう循環でやっていくんですかね。
そうです。これが割と大きな企業だとすると、やめてもいいかなとか言って新しい人が来ればっていう考えでいけちゃう場合もあるんですけども、
やっぱり中小というのは人がすごい大切ですし、今人がいないということなので、
その不満というものをしっかりと炙り出して、そこをみんなで見ていかなくちゃいけないんです。
テーマとしては今日の一つ大きな際だ。その溜まった不満というのがあり、その不満というのにむしろ注目していかなきゃいけない。
そうすると嫌な感じしません?嫌だなって。
嫌ですね。
だから制度に至ります。
でも溜まっちゃうんですよね。その葛藤をどうするんですかというテーマが人事の見えない問題ですね。
そうですね。
じゃあこれをどうやって見ていくかとか、どういうふうにチームとして考えていけばいいのかっていうお話はアカデミの中でやっていったってことですかね。
でもまずはね、大きな問題共有をするところが何より大事だと思いますんでね。
はい。
という意味で言うと最後一言を問題の共有で言うと何なんですか。
やっぱこの不満の沈殿化が制度入れると起きますよということもしっかり踏まえて考えていきましょうと。
そうですね。それを目をつぶったところでぐつぐつとその不満が煮え立って腐っていってでかくなるということが私たちが起きるので、制度は絶対私必要だと思ってるんですよ。
制度を入れたというのはスタートであって、そこからどうやってこのチームを強くしていくかということを考えて始めていくんですよっていう腹積もりをしないと。
制度を入れたらもうOKっていうのはとても危険だっていうところからまず立ってほしいです。
制度導入後の課題
なるほどですね。ということで今日は一回終わりたいと思いますが、なんか番組の関係で言うと先ほどご紹介した白石、広和の有機体人質というのもやり始めましたし、
井上先生もずっと長年一緒にやっておりますね。組織マネジメント研究所もあるので、そのあたりも一緒にいろいろ聞いていただくとつながってくるかなという感じですかね。
はい。
ということで今日のところ終わりたいと思います。秋山先生ありがとうございました。
はい。ありがとうございました。
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