おお。
本を読むのは大好きなのですが、
平さんのように会話の中で本の話をさらりとすることはできませんし、
ノアさんのように自分の経験を新書にできるくらい面白く語ることもできません。
幸い、食事をする相手はみんな話好きなので、お酒を飲みながら質問したり、合図地を打ったりしているうちに、あっという間に時間が過ぎていきます。
私は人が楽しそうに話していること、もっと言うと話をさせていることに快楽を得るタイプのようです。
なるほど。
食事の相手は、そのような私を何か物足りない人間と感じているのでは?と最近思い始めました。
私自身、話が面白い人や知らなかったことを教えてくれる知的な人とはまた食事をしたいと思うからです。
そして、そういう人と一緒に仕事をしたいと思うからです。
どういうことに意識的になれば、この人と食事すると面白いなと相手に思ってもらえるでしょうか?
でもさ、今のままで良くない?
まず思います。
この人、取材とかインタビューとか絶対うまいもんね。
うんうん。
話はそんなにしなくていいわけだし、よくバラエティでいう裏回し的なところあるよね。
いろんな人に話を振って話を引き出しながら、みんなが楽しそうにしているのを見るのが好きって。
全然いいと思うけどな。
ずっと自分の話をする人いるじゃない。
いますね。
昔、俺若い頃あの仕事をやった、これをやった、お前それ端っこでやってただけだろみたいなのがテレビ局にもいっぱいいるんだけど、そういう人よりは全然好感度あるよね。
うん。
でも、なんかあれですよね。話を、今ここでは私たち全員喋らなきゃいけないじゃないですか。
はい。
だから多分喋ってると思いますけど、外に解き放されて、普通に飲み会とかで喋ります?喋ること。
喋るでしょ、普通に。
僕、僕超喋っちゃう、逆に。
あ、そうなんだ。
へー。
本来そっち。なんか話がごめんなさい、広がんなくなって。
あ、全然全然。
弱体。
稲葉さんは喋んないの?
私ね、喋らない。
嘘?
あのー。
つけあくだけして、あともう喋んない。
なるほどね。
火をつけた後に。
いろいろね。
みんなが盛り上がったら、あとはもう喋るのめんどくさいからお任せしちゃう。
うん。いやでもさ、それもほんと全然いいんだよね。
うん。なんかだからタイプがね、みなさんいろいろあるんでしょうね。
ただなんかほんとにあのー、話の流れを追って自分の方に全部寄せてしまう人が一番めんどくさい。
めんどくさいですね。
うん。
で、そういうやつが、何?飲み会とかのおごりだったりすると、もうみんなうんざりするよね。
そうですね。
でも大体そのパターンじゃないですか、でも。
そうだね。良くないね、そういうのはね。彼は全然いいと思うけどね。
なんか無理しない。
自分ならしなくていいんじゃない?
これ、でもどうでしょう。あえて、なんか僕ちょっとだけこの方の気持ち一色分かんないですけど、分かるかもって思ったのが、その聞き上手ってやっぱいいと思うんですけど、
まあこの音ラジでもほら、イラさんがやっぱ僕とかノアさんに自分の意見も言えるようにみたいな、そういう話あったじゃないですか。
だからひょっとしたら、その聞き上手ってとこはもちろんできる方なんですけど、もう一つそのキャッチボールで、
1回、
1個でも返せたら?みたいな、なんかそういうのひょっとしたらあるのかなとか思うんですけど、どうです?
なんかそういう人はさ、1個だけいいネタ用意しとけばいいんじゃない?
うんうん。
あの、作家の講演会みたいに。
なるほどね。
あの人話してるようだけど、ちょっと面白い、自分のスペシャルネタを1個振って、あとは黙って流れを見てるみたいなさ、感じて。
確かに、1個あるだけで違うかもしれないですよね。
カラオケでもいるじゃない?自分で歌うの嫌なんだけど、最初に1曲だけ歌って、あとはもう飲んでるだけみたいな。そういうのも全然あるよね。
確かに。
なんか上手くはまってるかもしれないですけど、僕が心がけてるのは、その、聞くと手をしただけでも、5個ぐらい聞いたときに、その1個ぐらいのときだけなんか自分の意見もちょっと言うみたいな。
確かに。
まあちょっとレベル高いとか、僕もうまくできるかわかんないけど。
でもまあそれぐらいで十分だろうね。だから、あんまりなんか頑張って自分の話をしようとか思わなくていいよね。
むしろ羨ましいですよ。僕も人話聞けないから、なんかこういう手すられる人は。
話聞けないよな。
そうだね。
なるほど。
ありがとうございます。
ちょっともうちょっと掘り下げたい気持ちもありますが、
今のなるほどな吉水のあと52%ぐらい。
そうですね。ちょっといっぱいきすぎてるので、先行きますね。
はい。
次。昭和の作家で、今では書店で見かけないけど、超面白いという人教えてください。
超面白い。
そうね。もうパッと上がるのは、例えば、半村亮。SFとか電気モノ書いてるんだけど、やっぱ面白かったよね。
うん。
多分ね、たまに取り上げるんだけど。あと、海光さんのほうもあんまり見なくなったな。
やっぱり海光さんか。
面白いですよね。
海光たけし。あと、吉井吉さんもほんと見なくなったな。吉井吉順之介。
はい。
あと、時代小説で、あれみんなわかるかな。眠りきをしろっていう。剣をぐるっと回す。あれを書いた柴田連三郎。今の4人なんかはもうどんどん消えてるね、書店から。
へぇ。
海光さんも消えてますか?
海光さんあんまないね。
そうですね。
もともと冊数がそんな多くないけどね。
そうか。
そういうのって単純に出版数、本の数がなくなってきたから書店に並ばないとか。
でも単純に売れ行きが落ちてしまって、それが何年か続くと、だんだんと消えていくので。
あー、やっぱ結構シリアス。
芝さんでさえ、主要なものは残ってるけど、だいぶぽつぽつ消えてるよね。
へぇ。
売れないってことですか。
うん。
ね。
こわ。
シリアス。
でも変な話、僕全然無知な自分ですけど、海光さんやっぱり知ってますけど、これ10年後とかになったら若い人とか知らないみたいな。
もうほとんど知らないんじゃないかな。
柴田、蓮座風呂、海光さん、吉祥寺潤之介、うわもう、5年でいなくなるかもしれないね。
へぇ。
だって、森鴎外でさえ、もう舞姫とかしか残ってないよ。
確かに。
でも森鴎外ってこの教科書でしか見たことない。
上一族舞姫ぐらいだよ。
確かに。
そっか。
へぇ。
まあでも僕らとしてはいつもの話ですけどね。
へぇ。
僕にいいなと思ったら早めに本屋でやっぱ買っとくの大事ですよね。
そうだね。まあ本当になくなっちゃうからね。
うんうん。
でもまあ昭和のすごい作家でっていうのもいっぱいだよね。僕最近読んだのだと、結城康二っていうミステリー作家で、ちょっとハードベルトが書くセンスのいい人なんだけど、その人の本ももうないもんね。
まだご存命なんですか?
いやもう、とっくのとうになくなってるんだけど、でもちょっと今のミステリー面白いんだけど、もうないね。
そっか。
やっぱ改めて聞くと、なんか書店ってシビアですよね。
そうだよね。しかも昭和だからね。もう今令和だからね。
はい。
でも逆に考えたらさ、音楽なんかと一緒じゃない?昭和のスターのCDとかってもう残ってないじゃん。
ですね。
うん。
フランク・ナガイのCD買おうって言って、CDショップ行ったってないよね、なかなか。
あ、そっか。
ザ・ピーナッツとかCDそもそもないし、みたいな。
うん、確かに言われてます。
じゃあそういう意味では、まあそれは、なんかそういうやっぱり時代の流れはあるってことですね。
そうね。本に関してはちょっとそれが激しくなったかな。古典、西洋の古典も日本の古典も本当にどんどん消えてるから。まあしょうがないよ。
しょうがない。
うん、そういうもんなんだよ。
はい。
じゃあもう1問くらい行きましょうか。
もう1問くらい行きます。はい。
はい。29歳の男性です。毎週木曜日を楽しみに日々を過ごしています。素人童貞です。
いきなりカミングアウトです。ありがとうございます。
多分よくメッセージくれる方、素人童貞の方だと思います。
最近シャープ36、本の読み方選び方を聞いた際に、イラさんが複雑な音楽を聴いた方がいいんじゃないかなとおっしゃっていたのが忘れられません。
うん。
また、読む期間を設けて、本の歴史規模を確認しています。
うん。
本の歴史から掘り下げて読むやり方も印象に残っています。私は音痴のコンプレックスで、音楽に全く触れてきませんでした。
しかし、シャープ36に出会ったことで、音楽の歴史を学びつつ、様々なジャンルの音楽を聴いてみたいという欲望が目覚めてきました。
ただ、音楽に触れてこなかった分、どのような本や曲がいいのか分かりません。音楽の歴史を学ぶ上で、音楽の内容が網羅されている本を教えていただきたくメッセージいたしました。
うん。
ああ、もうね、そういう本は実はね、ものすごくたくさんあるの。
知りたいですね。
西洋音楽史みたいな本は、例えば音題だったら、もう全員入るときに買うし。
いやー。
ただ、そういう本って教科書的なものであんまり面白くないんで、えーとね、文章が圧倒的に上手くてクラシックのことを知りたいっていうんであれば、えーと、何でもいいから、吉田秀一っていう音楽評論家の本を一冊買って、それを読んでみてほしいかな。
前もあげてくれてましたね。
うん。
うん。
本当にね、スルスル読めるのよ。
へー。
なるほどっていう。
ちょうど気のかったな。
一番のおすすめはね、たぶんね、あんまりよくわかんないかもしんないけど、えー、私の好きな曲っていうのがいいかな。
私の好きな曲。
もうシンプルな話で、その、吉田さんがさ、太平洋戦争中に自分が持っていたアルバム、その頃アルバムすごい高いからSPなんだけど、それを全部イットカンの中かなんかに入れて、庭に埋めるの。
うん。
これが全部燃えてしまって。
で、その時自分が生き残っていて、聞けなかったら悲しいから、土の中に埋めて空襲から逃げようとする。
へー。
で、2枚だけ残すんだよね。
うん。
これはもう自分が死ぬまで聴き続けて、死ぬ時に一緒に燃えちゃってもいいやっていう。
へー。
っていうのを、ある日戦争が終わった後、庭から掘り起こすのよ。
おー。
で、それを初めてレコードでかけて、空を見た時の気持ち、とか書いてあるわけ。
へー。
ただの音楽紹介じゃなくていいですね、なんかやっぱその。
うん。
で、どうやって聴いたらいいかっていうのはね、結局石田さんが言うには、僕でも本当そう思うんだけど、西洋音楽って、バッハとベートーベンとモーツァルトの3人をどう聴くかに尽きるっていうんだよね。
うん。
なので、それぞれのジャンルで、名作だって言われてるんだったら何でもいいから、1曲ずつ聴けばいいんじゃない?
うん。
バッハのキーボード、みんながよく知ってるんだったら、ゴールドベルグか。
はいはいはい。
はい、ゴールドベルグ演奏曲とか。
うん。
モーツァルトだったら、代表作っていうのは何だろうな、ピアノコンチェルトかな、20番のピアノコンチェルト。
20から。
うん。
で、ベートーベンだったらシンフォニーなので、気軽に聴けて楽しいっていうのは、若い頃のやつなんで、3番か4番を1曲。
なるほどね。
それぐらいの感じで繰り返し聴いて、へー、バッハとかモーツァルトってこんな感じなんだっていうのが分かったら、すべての他の曲も聴けるようになる。
うん。
モーツァルトの他の曲、何百曲。バッハの他の曲。
バッハはCDにして、200枚ぐらいのセットになるので、全曲だと。
うん。
でもそのボックス、何万円かだから買って持ってるといいよ。
そうですね。
選べるから。なので、そういう感じでちょっとずつ聴いて楽しんでみるといいんじゃないかな。音痴とかそうじゃないのは全く関係ないです。
うん。
なんか、ちょうどイラさんにそう教えてもらって、ちょうどまさに昨日、吉田秀和さんの今月の1枚CD LDってやつ買って、今イラさんに言っていただいたように、最近そういう感じで楽しんでたんですけど、やっぱり聴き比べみたいなのがしたくなってきて。
うん。
例えば、ゴルドベルクでもグールドなのか誰なのかみたいな。なんですけど、正直よく違い分かんないんですけど、まだ。
もうね、聴けばもう分かります。ゴルドベルクだったら僕20枚ぐらいあるかな。
すげえ。
だから好きなピアニストのやつを聴くよ。楽しいし。で、ゴルドベルクは弦楽編曲版もいっぱいあるからね。カルチャーとかで弾いたりっていう。でもまあ、面白いし、聴いてれば分かるようになる。あれ?違うなって。
逆になんかそういうの最近見てるんですけど。
はい。
おーちゃんとピアノ競争曲か、その20番とかいろいろ聴いてるんですけど、なんか結局、でもどれも楽しいから、あんまり聴き比べて今度また2になろうとか思うと疲れ始めるんで、なんか気軽にじゃ気軽にいいんですよね。
うん。で、好きな曲だったらあれちょっと他の人のも聴いてみたくなるなってなるし、中にはこれがメインでバッチリみたいなのもあるわけよ一応。
ありますよね。
うん。なので、まあいろいろ楽しいよ。
そのうちCDの紹介もやってほしいね、イラさんにね。本からたまにちょっとCD持ってきてもらうと。
うん。
みたいなね。
そんなの山のようにできるけど、クラシックでやっても全然見ないよ、みんな。NHKのクラシックの時間の視聴率を考えればわかるじゃん。
前ね、やってましたよね、僕らね。メルマガのとき、あのイラさんの家でね、その場から取ってきたの、なんかデッカのこうボックスみたいな。