大豆くんの病状
お疲れ様です、飼育員の丸岡です。
しばらく、ちょっとお休みをいただいておりました。
3日、4日ほど、ちょっと寝込んでましてね。
なんとか、体調も整ってきましたが、
ちょっと声がね、声が出ないです。
ちょっと声が出ないでね、お聞き苦しい点があるかなと思いますけれど、
ご容赦いただけると嬉しいかなと思っております。
えーとね、そうだな、
羊毛をね、いつも楽しみにしている方たちにお伝えしなきゃいけないことがあるんですけれど、
ひつじの里にいるね、大豆くんで、今年の国産羊毛コンクールに出ていた子ですね。
大豆くんがですね、きのう熱中症になってしまって、
ちょっと気づくのもね、遅かったというのもあって、
まだ今はね、頑張ってはいるんですけれど、
ちょっと進行状態があまり良くなくてですね、
回復する見込みは少ないというところで、
できるだけ安静にゆっくりと過ごしてもらっているというような状況でございます。
熱中症のリスク
そうだな、今年の夏がすごくね、年々暑くなっているというのもあるんですけれど、
難しいね、熱中症になる動物たちというのは定期的に出てはくるんですよ。
これはね、結構人と似たようなところもあったりするんです。
例えば何だろう、私たち人も、
ちゃんと熱中症対策とかして、日陰もちゃんとあって、水分もちゃんととってみたいな感じで環境を整えていたとしても、
何かしらちょっとした、
例えば、子どもたちが遊びが楽しくなりすぎちゃって、熱中しすぎて外に出続けてしまったというか、
いつもより長く外に行ってしまったりだとか、
例えばプールで水につかみながら体を冷やしていたとしても、
例えば首を焼きすぎてしまって、首のほうが熱を持って、頭のほうに熱が上ってしまって熱中症になってしまうだとか、
そういった事故って起きるじゃないですか。
そういったのと結構今回のも似ているんですよね。
なので、いくら日陰があったとしても、
暑さ対策をしていて、
比較的暑い場所ももちろんあるんだけど、
木陰だったりだとか日陰っていうところは結構多い方なので、
普通に暮らしていたら、そこまで熱中症になるリスクはそんなに高くはないはずではあっても、
それでも限りなくゼロというわけではなくてね。
大豆君が日中どういう過ごし方をしていたのかというのがわからないので、
うちは基本的に無人なのでね、ずっと人がついているというわけではないので、
夕方見て気づいた時にはもう倒れ込んでいたという状態だったので、
実際何が起きたかわからないんだけど、
多分何かが重なっていつもと違うような状況に落ちていたんだろうなというふうに思います。
なのでね、難しいね、難しいけど、
できるだけ私もそうならないように工夫はしているところはあるんですけれど、
それでも今回は足りていなかったかなと。
今回もね、もう少しやれることはあったかなというところで、
その辺はもうすぐに対策は打って、今はその帰りなわけなんですけれど、
どうかな、これでまた数パーセントは確率を減らすことができたかなと思うんですが、
難しいね、やっぱりこればっかりは絶対というのは無理ですね。
羊の里の環境
もしやろうと思ったらエアコンの効いた部屋に24時間入れるということをしない限りは難しいのかなと。
この日本の岐阜県の関市で羊を育てるということが難しくなってきているということになってしまうので、
もしこの熱中症になるリスクがどうしても減らすことができないとなったら、
それはもう潔くここで羊を飼うのは向いていないと、諦めた方がいいという決断になるのかなと思って、
やっています。
なので、いろんな羊の育て方とかあったりするので、
いろいろと模索していかなきゃいけないなというのは、環境の面も含めて思ったりしているんだよね。
ただ、大豆君にとってはすごくいい環境だったのは間違いなくて、
前に愛知牧場にいた頃と比べると、大豆君の体調はめちゃめちゃ良くなっていたから、
大豆君は結構若いうちから病弱な子だったんだよね。すぐ下痢する子で、
それこそ戦中とか寄生虫にはとことん弱くて、
必ずと言っていいほど毎シーズン苦中しないとダメだった子だったんだよね。
それが羊の里に来てからは一回もそういったことはなくて、
お腹の調子もバランスがすごく取れていて、
やっぱりそういう意味でも、あそこの環境は羊にとってはすごくいいと思うんですよ。
なので、難しいかなと。
暑さ対策っていうのが悔しい思いでいっぱいだね。
羊毛もすごく良い羊毛を大豆君は届けてくれていたので、
今年原毛を手にしていただいた方とか、今まで大豆君のファンとなってくれている方がたくさんいるわけで、
そういった方たちにこういった形でお伝えしなきゃいけないというのが申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私はとりあえず大豆君をできるだけ苦しまないような道を整えてあげたいなとは思うんですけれど、
治る見込みがあるのであれば、その可能性にはかけてみたいなとは思うんですけれど、
結構症状が深刻な状況で、
もう体が痙攣してしまって、水を飲んだりご飯を食べるということもほぼできない状態で今いるので、
このままゆっくり弱っていってしまうのかなというところはあるので、できるだけゆっくりと過ごせるような場所を作ってあげていけたらなと。
もう一つ、自分の中で今やっぱり考えなきゃいけないなと思うところがあるとしたら、
羊を飼うという場所を選ぶ上で、今の場所が適切かどうかというと、この現状を見ると、この現状というのは気温とか気候の変化の激しさね。
たぶんここで止まるとは思えないので、ここからもっと厳しい環境が待っている、もっともっと暑い時期が来る可能性が高いじゃないですか。
ここで終わりってことはなくて、これが続くのか、それかもっともっと暑くなっていくのかって思うと、そうだよな。
この場所で羊を飼うっていうところがすごく難しくなってくるんだろうなっていうのは、やっぱり頭に入れておかなきゃいけないなと。
私は、自分の手が届くところに羊がいてほしいというか、羊を育てたくて、羊を飼いたくて、自分が暮らしているところで羊を置いているっていうわけではないので、
そういうつもりでは飼っていないので、羊が無理だなと思うようであれば、そこは一先よく羊にとっていい環境のある場所に移すか、そういった判断をしていく必要があるなと。
なので、羊の里に関しては、羊を増やす予定はないかなというふうに思ってたりしてるかな。
うーん、まあ難しいかな。
まあ、イヤギとかだったら大丈夫な気はするんだけど、羊はどうかな。
まあ、暑さに強い品種とかがいたら、また話は変わってくるかなとは思うけど、まあそれはまたちょっと別な話として。
とりあえず今回の大豆君の件で、いろいろと根本的に見直さなきゃいけないところが出てきたかなというところかな。
結構ね、羊を飼うために、いろいろと環境を整えるという意味ではしてきた方なんだけど、日陰のこともそうだし、餌のこともそうだし。
うーん、まあでもそれでも、蓋を開けてみたらうまくいかなかったっていうのが今回の答えにはなるので、そこはちょっとしっかりと受け入れていこうかなというふうに思っております。
大豆君はまだ頑張って生きているので、最後まで見届けてあげようかなと思っております。
ということで、暑い日がまだこれから続くので、皆様も無理ないようにね、暑くなると危ないなと思う前にね、
身を守ることを最優先にしてもらえたらなと思っております。
自分も含め、無理のないように羊と向き合っていきたいと思います。
ではでは。