1. Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話
  2. 【#10】GUEST TALK🎤サステナ..
2020-06-09 33:55

【#10】GUEST TALK🎤サステナビリティ×建築の実践をデンマークから学ぶ。「マテリアルターン」を説く建築家・山下朋文さん

今回は、「素材」をテーマに、サステナビリティと建築の交差点を探る建築家・山下朋文さんをゲストにお迎えします。技術、ビジネス、デザインで生まれるマテリアル活用の可能性、そして山下さんが「マテリアルターン」と呼ぶ概念について、デンマークを中心としたヨーロッパにおける事例からおしゃべりします。

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◉おしゃべり中に紹介したリンクなど 

01 | 新素材としての煉瓦
デンマーク王立美術院で山下さんの先輩が取り組んでいた、バチルス菌と砂を用いたbiobrickプロジェクト https://kadk.dk/en/news/kiss-goodbye-concrete-say-hello-biobricks 
微生物で煉瓦を作る事例
https://www.archdaily.com/472905/bricks-grown-from-bacteria 

02 | デザインで煉瓦を再生する
再利用の難しい80年代以降の煉瓦の再利用を、デザインで解決した事例 https://lendager.com/en/architecture/resource-rows/ 

03 | ビジネスで煉瓦を再生する
技術と流通経路の整備で古煉瓦を売る新しいバリューチェー Rooprock
http://gamlemursten.dk/
コンクリート廃材の収集アプリCircle House Lab / Circle House
https://goexplorer.org/keeping-excess-building-materials-in-the-loop/

◉ゲストプロフィール 

山下朋文(TOMOFUMI YAMASHITA)
循環型時代の建築を探求するアーキテクト。京都工芸繊維大学大学院修了。在学中にデンマーク王立芸術アカデミーへ交換留学、後に環境建築スタートアップLendager Groupに1年勤務。現在は再生建築研究所に勤務。

00:12
みなさん、こんにちは。編集者・ライターの杉田麻里子と、プロジェクトディレクターの石川絵加子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、都市に関する様々なグッドニュースをザックバランに話す場所です。
都市をテーマに、国内外の様々なプロジェクトやトレンド、雑誌、スポット、音楽など、毎回気になるテーマを1つ取り上げて、フリースタイルでおしゃべりしていきます。
今回は、再生建築研究所に勤める建築家であり、環境建築スタートアップレネアグループで働いていた山下朋文さんをゲストに向かっておしゃべりしていきます。
よろしくお願いします。
はい、今山下さん、東京で再生建築研究所で働かれているんですけど、なんかデンマークに住まれていた経験とかもあって、そこらへんも今日はちょっと深掘っていきたいなと思っています。
はい。
ちょっと最初に簡単な自己紹介というか、押していただけたら嬉しいです。
自己紹介。はい、山下です。
今、紹介にあったように、東京で建築事務所で、今年からちょっと働き始めたんですけども、大学院で京都工芸生大学っていう大学院にいたときに、2年間デンマークに滞在していました。
1年間は交換留学でデンマークで勉強してまして、もう1年は先ほどのレネアグループっていう環境スタートアップっていうとすごいイケてる感じに聞こえるんですけど、
すいません、ある意味建築事務所、建築事務所です。
で、そこでちょっとマテリアルとか素材みたいなものとかと、それをデジタルみたいなものをつなげてどう活用するかっていうことがすごく面白かったので、今回そのことをお話しできたらいいなと思います。
ありがとうございます。
なんか山下さんは知人に紹介していただいたんですけど、いくつかノートに書かれていた記事を読ませていただいて、サステイナブルと建築の間をつなげる活動をされていたりとか、
あとはマテリアルターンっていう言葉を使われていて、それが結構私にとって初めて、私たちにとって初めて結構新鮮な言葉だったので、そこら辺を今日は深掘っていけたらいいなと思ってお願いしたところです。
03:09
もうちょっと造語で勝手にノートで作っちゃったんですけど、もともとデジタルターンっていう別の言葉を一回目にしたことがあって、それをもうちょっともじってるんですが、マリオカルポさんだったかな。
もともとちょっと僕、日本留学する前はどちらかというとコンピューテーションデザインみたいな、建築を効率よくデザインしようするためにはどういうふうにツールを使ったらいいのかみたいな話。
マリオカルポさんっていうのはツールとかCADの技術とかの歴史の話を本にまとめていらっしゃる人で、デジタルの普及が建築の形すら変えたんだっていう設計の手法といいますか、それをデジタルターン、デジタル革命っていう言葉で説明していたんですけども、
デンマークというかヨーロッパの文化で結構やっぱり面白いなって思ったのはデジタルの活用だけじゃないんですよね。
その周りのこの生活に例えば、素材感が漂ってるって言うとちょっと難しいんですけども、やっぱりパッと最初の印象に残っているのはカルチャーがすごく育ってるっていうところですよね。
例えば駅、最初コペンハーゲンの空港に降りた時でもすごく空港が綺麗で、素材とか床材とか、セブンイレブンとかにあるんですけど、デンマークにもセブンイレブン、置いてある商品がすごく一つ一つかっこいいんですよね。
手に触れるものを目に入るものの一つ一つがすごくデザインされていて、そういうところの素材感でこれが建築でも結構言えるんですけども、彼らすごくデジタルがというかやっぱりこの肌に触れるもの、マテリアルみたいなものをすごくどう生かすかっていうかそこの価値みたいなものをすごく考えてらっしゃるんですよ。
ブランドみたいな話と言いますか、スイスの腕時計みたいなというか、例えば古いレンガの街並み、デンマーク歩いているとすごく街並みが赤色のレンガで広がっていると言いますか、
やっぱりその素材感を生かしながらも、例えばそれを壊すんじゃなくて、最新の設備とか解析とかをして、生かしつつも現代の用途にあった形でリノベーションをしたりとか、
06:09
新築する場合でも安く早くじゃなくて、その素材もちゃんと生かして、かつその入手のルートというか、向こうだとCO2削減とか環境をすごく考えて建物を建てるんですけども、それがビジネスとして成り立っていたりとか、
日本と比べた時に、経済とか安さとか早さとかだけじゃなくて、そういったこの素材感、カルチャーとか、環境性、それも金銭とかの話ではなくて、CO2とかエネルギー消費とか、
そういう性能も踏まえた上でのビジネスが成り立っている場っていうのがすごく面白かったっていうところですね。
なるほど、なるほど。ソーシャルグッドだけではなくて、ビジネスとしてもきちんと成り立っているっていうところが面白いと思うんですけど、デジタルターンに対してのマテリアルターンっていうところで、デジタルはもちろん21世紀に新しいテクノロジーが現れて、
いろんなことが可能になったというところで、ターンというか展開が来たっていうのがわかるんですけど、今この素材ってもう古代からあったわけじゃないですか。いわゆるマテリアルっていうものは、それがそれに今注目する意義というか、改めてマテリアルに帰ってくるっていうのはやっぱりそのサステナビリティだったりとか、地球環境への配慮だったりとか、ソーシャルグッドの部分が結構関わってくるんですかね。
そうですね。素材の価値観みたいなものが、このデジタル革命が起こった後だからこそ再評価されてきた、再評価されてきてるというか、デンマークに行ってちょっと気づいたというか、という話なんですね。
例えばちょっといきなりテクニカルな話に先にしちゃうんですけど、例えば僕のレニアグループで働いて、レニアグループっていう会社のミッションっていうのがアップサイクリングっていうものですね。
マテリアルを、建築廃材を再利用して新しく活用するっていうビジネスを建築の設計とか、他のプロダクト化して売るみたいなことをやっている会社ですごく面白いなって思ったんですけど、これが可能になってるのって結構最近というか、このアップサイクリングとかっていう文脈がかければやれるようになってきたのって、
09:06
結構前からあったんですけども、波が臭いてまた来てるんです。それの理由ってやっぱりスマホのアプリの台頭とか、こういうデジタル技術、ビムとかっていう情報を集める建築のソフトウェアとかが発達してきてるのと関係があると思ってるんですよね。
っていうのも、今までだと紙とか、人間の手で実際に扱ってた、図面図を描いてた時代だと、やっぱり一つ一つのマテリアルの特徴とか、あとどれぐらいの量があるのかみたいな話って、なかなか捉えるのが難しくて、
やっぱり成長期の時代って、そういう面倒くさいことは考えずに、とりあえず新しく建てて、古い建物を更新する時のスクラップ版のビルドで効率よくやろうっていう話が多かったんですけど、
最近デジタルで、一つアーカイブするみたいなのが得意みたいな特徴があります。それが、その技術が、今まで捉えることができなかったマテリアルの特徴とか、物流の流れ、廃棄物の量とかを捉えられるようになってきた。
はい。
その結果、デジタルターンが起こるのに並行して、マテリアルのこれまでなかった新しい物流の動きができてきてるなっていうことがすごく感じられたんですよね。
なるほど。
その具体的な事例が、デンマークとか、結構、欧州でそういうのが多発でした。
なるほど、なるほど。
はい、じゃあちょっとマテリアルターンについて、我々も少しずつ詳しくなってきたところで、多分、ヨーロッパでいろんな素材の建築の分野への応用とか活用とか、そういうものがたくさんあると思うんですけど、いくつかなんか面白いプロジェクトとかあれば教えてほしいなと思うんですけど、何かあったりしますでしょうか。
そうですね。ちょっとさっきレンガの話も触れたので、一回ちょっとレンガについて話をすると、新素材と言いますか、結構さっきのマテリアルターンの時代で、その素材へのアプローチの仕方っていろいろ増えてくると思うんですよね。
僕の中ではそれは三つの切り口があるなと思ってまして、一つはその素材そのものを新しくデザインするっていう発想、ちょっとサイエンスに近いんですけど、っていうアプローチ、これもやっぱり技術が発展してきてる背景ってあるんですけど、これが一つ目。
12:07
二つ目がデザインでマテリアルを新しく捉え直して、効果価値を与えるっていう発想、デザインですよね。っていうのが二つ目であって、三つ目がビジネスとしてそのマテリアルを新しく再開発するというか物流みたいな話なんですけど、ビジネスでちょっとマテリアルをアップデートするみたいなっていう三つのアプローチがあると思います。
で、新素材っていうの一つ目のことについて言いますと、例えばそのデンマークに限らないトレンドなんですけども、僕がちょうどいいなって思ったのがちょっと分かりやすいので言うと、
電化をバイオというか微生物を使って電化を新しく作るみたいなプロジェクトっていうのが今世の中に進んでいたりします。
僕がKDK、デンマーク法律芸術アカデミーっていうところで留学さっきしていましたっていう話をしたんですけど、そこでその学科で新しいマテリアルをローカルの素材で作るみたいなことをプロジェクトでやってるときに先輩が、
中国の砂漠の問題っていうのがあって、コビ砂漠に輸入された砂、建材、雪用の砂が大量にあって、ちょっとあるんですけど、それ廃棄物として大量に残ってる。
それから電化っていうか新しい建材を作れないかみたいな実験をしてたんですよね。そのサイエンティフィックレポートというか論文も書いてて、バチールス菌っていう微生物を使うと、
結晶を生成するんですけど、砂と砂の同士の粒子を繋いでレンガを作るっていうことが可能なんですよ。それで実際その先輩はモールドっていう胃型というか箱を作って現地に行って、現地の大学と協力してバチールス菌を混ぜたりとか、
他の接着剤とかを比較検討して、結構このバチールス菌で作ったバイオブリックっていうものは意外と強度があって、レンガ像の大体に行けるんじゃないかと、みたいな話をしてたときに。
それぐらい強度、建物にも使えるぐらい強度がある。
15:02
煮込めそうみたいな話でしたね。
研究をもっとする必要があるっていう締めくくりだったんですけども。
そうやって微生物からレンガとか素材を新しく作るっていうのは結構取り組まれてるんですか?
そうですね。バイオ、微生物の他によく聞くのは、きのこの菌糸で作るレンガっていうのもワールドトレンドでありますよね。
そうですね。きのこはよく聞きますね。
傘の方じゃなくて、下の根っこの方に、菌糸の白い。
宇宙建築の文脈とかでも聞いたことがあります、きのこは。
そうすると地球から素材をわざわざロケットに入れて持ち運ばなくても、
例えば月とか木星とか、そこは分かんないけど、そういった新しい星に行ったときに、そこで菌みたいなものをそこで培養して、それを使って作物の素材を作るみたいな話は聞いたことがあります。
うん、そうですよね。
新しい、なんか、微生物とかきのこを使うメリットみたいなので、栄養を与えれば育ってくれるみたいな。
だから、マテリアルを育てるっていう発想って面白いなっていうか。
面白いですね。
確かに。
一つの生態系を作るっていうアプローチなんですけど、だから育ってくれるし、廃棄するときもゴミにならないみたいな。
日本の土壁みたいな感じですね。
そうですね。
日本の土壁も生きて発酵して、最後には土に戻っていくみたいな。
そうそうそう。
そういうケミカルなアプローチっていうのが、特に欧州ではすごく発展してる印象と言いますか、オランダとかデンマークもそうですし、あとスペインとかでも結構実験的な素材の開発とかやってる印象がありますよね。
二つ目のアプローチでは、レンガってどういうふうに捉えられるんですか?
デザインでレンガをまとめるっていう話で、これは僕がインターンに行っていたレネアグループの事例が分かりやすいかなって思うんですけど、
例えば、デンマークって80年代の以前と以降でレンガの仕様がちょっと変わってきて、リサイクルの仕方が難しい、簡単みたいな話が出てくるんですよね。
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80年代以前のレンガって、ライムモルタルっていうもので、お互いそのレンガのブロックが接着されてて積み上がっているんですよね。
それは振動をパーって機械で与えるだけで、そのレンガがボロボロボロって崩れるので、結構デンマークの建築作業の中でも再利用しやすい建材っていう扱いなんです。
一方で、80年代以降のレンガはセメントモルタル、いわゆるコンクリートで使うモルタルで接着されていて、振動を与えただけではもう取れないんですよ。
だから結構それが問題になっていて、レンガも今の現状のままでは80年代のレンガって再利用がとても難しくて、できるとすれば崩しちゃって。
モルタルごとレンガごとバラバラにして、アスファルトに混ぜて舗装にするみたいな再利用の仕方がしかなかったんですよね。
で、レネアグループはそこでもうすごく大胆なんですけど、じゃあバラバラにできないんだったら、そのモルタルごと切り取ってピースで切り取って再利用するって言うんだったらアスファルトと混ぜなくても使えるんじゃないって何を言ってるんだって話ですけど、
実際にやったのはダイヤモードカッターでありますよね、ノクリーノで1メーター四方に壁を切り取って、それをちょっとモルタで補強したりするんですけど、そのままものすごい数の1メーターのピースをストックして、
新しくその建物を建てるプロジェクトにそのファサードとしてそのままこうペッて貼り付けるみたいな、っていうのがあって、リソースローズっていうプロジェクトがあって、ちょっとウェブサイトとか行くと見れるんですけど、レンガを貼ってるプロジェクトです。
これはデザインで再生するってさっき言ったんですけども、ちょっとそういう観点でしゃべれるかなと思いまして、特に技術として新しいことをしているわけではないんですよ。
ただ職人さんに雇ってダイヤモードカッターでレンガを切って、それをアセンブルというか組み立てて建材にするというルートを作ったっていう、ただその1メーターで例えば切ってくるみたいなことってある意味ちょっとデザイン的な発想だと思ってまして、
このピースで切ってきたら何かに使えるだろうみたいなのとか、建材にもう1回再利用することで、本当だったらアスファルトに混ぜて砕いて再利用できない、レンガの価値をゼロにしてしまうし、もう1回リサイクルしようと思ってもほぼ不可能みたいな感じになっていたものを、
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切ってくるっていう発想だけで、むしろそれ以上の価値に転換して建材として再利用するみたいな発想って、これって意外となんかなかったなっていうふうに思ったんですよね。
本当だと廃棄物同然のものをデザインで付加価値をつけて再利用するみたいな。
じゃあ3つ目のアプローチのビジネスでマテリアルを再生するっていうところを教えてください。
3つ目のビジネスでマテリアルを再生するという話ですと、さっきのアップサイクルでもちょっと言ったんですけども、昔の80年代より前のレンガだとライムモルタルでくっつけられているので振動を与えたら再利用できますねっていう話をさらっとしたんですけど、
この仕組みも別に元からデンマークにあったわけじゃなかったんですよ。これをそもそも仕組みを作ったのがガムルバーステンっていう会社があって、これデンマークのローカルの再利用というかリサイクル会社に大手なんですけど、
そこが60年代の頃からレンガを捨てられるのってなんかもったいないよねみたいな話になっていて、
じゃあちょっと、とはいえ職人さんの手で一つ一つ分解、当時は多分してたんですけど、お金がかかってしまうっていうので、やったのはさっきの振動を与えて取る、バラバラにする機械みたいなやつを早く工場のラインに導入して再利用できるようなルートを作ったのはこの会社なんですよ。
なるほど。
で、その投資をして機械を入れて、集めるっていうチャンネルを構築してっていうのをガムルバーステンさんっていう会社がやったことで、今デンマークで一番早くアップサイクルというかリサイクル市場ができた分野がレンガなんですよ。
結構これはサプライチェーンというか、ビジネスのワードでアプローチしたマテリアの再生事例としてすごく面白いなと思いました。
なるほど、なるほど。ありがとうございました。
今までは活用が難しかった素材とかもデジタルの仕組みだったり、そういう流通の新しい流れみたいなものができることで、きちんと既存の住宅だったり新しい住宅に使えるようなプロダクトにまで発展していってるみたいなことなんですかね。
24:11
そうですね。
デジタルの時代だからこそできることっていうのは、これからもどんどん進化していく分野なのかなと思うんですけど、この辺はどうでしょうか。
そうですね。デンマークにいてすごく一つ大きい潮流の一つで、やっぱりデジタル活用とマテリアルのアップサイクルとか新しい活用方法、デザイン提案みたいなものを別々じゃなくて同時に進めていこうっていう潮流っていうのはすごく一つありました。
リネアルグループ、僕がインターン行ってた会社と、あと名前だけ出すとGXNっていう建築事務所の研究機関とか、バンクンステンアーキテクトとか、こういう事務所が最近ヨーロッパだとサーキュラエコノミーって言い方をしたりするんですけども、
その素材の利活用、環境に優しい建築、環境建築、アップサイクリング、素材の再利用みたいなのと、建築の産業、経済性を両立させるための動きっていうのは結構出てきてて、そのためにデジタルとマテリアルの融合みたいなものは必要みたいな。
彼らが一回レクチャーみたいにしてたときに、マテリアルグーグルっていう造語を使っていて、これはちょっと面白いなと思った。
面白いですね。グーグルはグーグルですよね。
その趣旨っていうのは、デジタルの時代だからこそ、今まで捉えられなかったマテリアルの特徴量とか、物、どこにあるのかみたいな話を捉えられる。
グーグルみたいに検索できる、情報をつなげられるみたいなことができるようになってきたら、もっと今までデンマークでレンガとか木材とか、すごい素材の扱いがうまい国なんですけども、それをデジタル時代だからこそアップデートできるみたいな話があって。
例えば、デンマーク、国王のゼネコンでNCCっていうところがあって、デンマークにも支店があったりとかする会社なんですけど、そこのスタートアップ部門みたいなところでアプリを作ってて、
名前がループロックっていうアプリがあったんですけど、コンクリートのクラッシュっていうか、粉砕したときに出てくるされきとかみたいなゴミっていうのを一旦どこかに置いておくことが多いんですけども、
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それの場所みたいなんとか、あと解体が起こった建物の場所みたいなのをマップの上にボトムアップ型にマッピングしていくっていうアプリで、それでコンクリートの廃棄物が欲しい人と、廃棄物を出した業者さんとかオーナーさんをマッチングするっていうアプリをゼネコンのスタート部門が開発してたんですよね。
結構こういう流れとかっていうのは、シェアリングエコノミーみたいなワードって多分日本でもわかると思うんですけど、それに近しい話だと思ってて、だから今まで活用されてなかったシェアエコの場合は資産活用ですけど、
こういうループロックスみたいなサーキュラーエコノミーベースのアプリって、要は活用されてなかったマテリアルをデジタルによって有効活用するみたいな話なんですよね。結構これも面白い事例の一つだなって思いました。
デジタル時代だからこそできる、マテリアルウーグルの事例みたいな。
また再開してほしいですね、これは。
そうですよね。
ループロックス、日本でもやってほしいですね。
日本ではあんまりこういう事例はまだないっていう。
そうですよね。
やりたいですね。
いろんな素材で、例えば京都だったら町屋はすごい壊されてるのに、町屋のリノベとかやってる人がタテグとか買う時に買うルーツが結構少なかったりとかすっごい高かったりして、なんでこんなに廃棄されてるのに欲しい時に手に入らないのみたいな話があって、そういう所に活用できるかなと思いました。
はい、その通りで。ないですよね、ルートが。
ないですね。
やっぱり地元の公務店さんが自分の倉庫の隅っこの方に置いてたりとか、表に出てこないんですよね、タテグとか貴重な、もしかしたら再利用できそうなマテリアルが。
それはもったいないなってすごい思ってて、将来本当に何とかしたいって思ってるんですけど。
ある意味海外からそういう素材を輸出しなくても、ローカルでもしかしたら活用できる素材っていうのは眠っていて、もっとそれを可視化されて活用できるような流通の仕組みとかが生まれてくれば、本当に地域で素材を賄って工事を作っていくみたいなことも全然できるかもしれないですよね。
山下さんがさっき言っていた表に出てこないっていうのはまさにそうだなと思って、京都の町屋のタテグに限らず、いろんなこう、私たちが日々消費して廃棄するもの、もしくは工事現場から出てくるようなものって、表に出てこない、見えないところでなんかなってるじゃないですか、私たちの日々の生活の中で、
30:04
取り壊された家の廃材がどこに行ってるのか、私は全然わからなくて、それってすごい不思議なことだなと思って、都市における生産がされて、それが消費されて廃棄された後にどう生まれ変わって、また生産というかまた新しいものが生まれるっていう、新しいサイクルみたいなものをちゃんとデザインしていけると、サーキュラーエコノミーならぬサーキュラーシティみたいな。
循環型の都市みたいなものができるんじゃないかなと、今日話を聞いていて思いました。
うん、そうですよね。別の言い方をすれば、コミュニティの作り方みたいな話でもあるんですよね、たぶん。
今言ったような話って、日本でもちょっと人口規模というか、小さい町だとできてたりするんですよ。
神勝市でしたっけ、知ってます。ゼロウェイストタウンっていう有名なちっちゃな村でしたっけ、村が徳島県にあって、そこはもうすべてが循環型の、何でしたっけ、ゴミの分別が25種類みたいな。
あるんですよね。
有名になりましたよね。
コミュニティの規模感っていうのも1個キーになるかもしれないんで、システム導入するときに。
そうなんですよ。結構このマテリアルをどう使うかって、フィジカルな話なのが逆に面白くて、結局人間でサイクル回すしかないんですよ、こういう話は、デジタルと違って。
その時にやっぱり町の規模感とか、じゃあ誰がやるのっていうか、拾ってくるのって話になったときに、さっきおっしゃったように、どのコミュニティ単位でそれをやるのかっていう話になってくるんですよ。
デンマークって人口、実は兵庫県ぐらいしかなくて、550万人とか。
そっか、結構違うんですね。
コペンハーゲンなんて、だって端の端から端まで自転車で行きますからね。
確かに小さい。
その点って結構見落とされがちだと思ってて、どの日本で言うと区でというかエリアで、そういう人をまず決めて、さっきのビジネス仕組みを作って、京都みたいなちょっとコペンハーゲンでかい規模感でも、さっきのツールみたいなのをちゃんと使っていけばできない話ではないと思うんですよね。
田舎でできてることも今デジタルだから、議事的に再現するみたいなことって可能だと思ってて、お互いに表に出てくるみたいな、田舎だとわかる情報も、都市だとちょっと隣の人も誰住んでるかわからない状態だと難しかったりするけど、もしかしたら可能になる?
33:09
ボトムアップ型のアプリとかで、もっと仕組みを作っていくと。そういう仕組みづくりですかね。やっていきたいと思いますよね。
なるほど。まだまだ話したいことはたくさんありますが、そろそろ時間ですね。
もう時間ですか。早いですね。
早いですね。今度はいつも私言ってるんですけど、お酒を飲みながらまたやりましょう。
やりたいです。
雑談しましょう。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
33:55

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