イルカの仲間識別
はいみなさん、こんばんは、こんにちは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。ちょぼっとサイエンスでは、みなさんにちょこっとちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身につけて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。
ということで、明日からゴールデンウィークですね。最大で10連休の方もいらっしゃるということですけども、観光業とか飲食店とかは稼ぎ時ですから、休んでられないよっていう方も大半いらっしゃるのかなということで、ひとまず明日から3連休ということで。
週始めの天気予報だと、明日からの3連休は天気があまりよろしくないみたいな感じだったんですけども、前世がわりと難化しましてですね、天気が良いということで交絡日和なのかなと言ったところですけども、皆さんはどこか行かれますかということで、
今日のお話はですね、皆さん、他の人を認識するときに様々な感覚を使って自分たちを見分けておりますよね。あれが友達なのか知り合いなのかということで、我々は2つ以上の感覚を結びつけて個人を識別することができるんですね。
例えば、おーいと呼ばれて声、聴覚ですね。さらに外見、視覚、さらに体臭、嗅覚とかですね、匂いとか耳聴覚とか目、視覚とか、この2つの感覚を使って結びつけて識別してるんですね。
あれは知り合いだとかね、家族だとかね、弟やみたいな感じで、そういった2つの感覚を結びつけて識別することができるんですね。他の動物、人以外の動物もですね、自分の仲間、自分の家族、子供とかね、そういったものを見分けてるんですけども、
例えばですね、半導イルカ、万導イルカという場合もありますけども、好奇心が旺盛で人懐っこくてですね、水族館などでよく飼育されておりますよね、半導イルカね。
この半導イルカがどうやって仲間を識別してるかというと、シグニチャーホイッスルと呼ばれる独特の鳴き声で仲間を識別してるんですね。
このイルカのシグニチャーホイッスルというのはですね、イルカ1頭1頭が持つ独特の抑揚パターンの鳴き声のことなんですね。
キューとかね、水族館行ったことある方はですね、イルカのタッチプールとか、イルカのトレーニングしてるプールとかでですね、イルカ泳いでますよね。
結構鳴いてるじゃないですか、キューキューキューって鳴いてると思うんですけども、そういった言葉、声をシグニチャーホイッスルと呼んで、個体ごとにパターンが違うんですね。
自分の存在アピールや相手の呼びかけに使われて、個性のある鳴き声でですね、仲間かどうか、知り合いかどうかっていうのを認識してるんですね。
そこでですね、さらに踏み込んでね、我々みたいに、私覚、嗅覚、聴覚とか2つの感覚を結びつけて、それぞれの知り合いかどうかっていうのを識別しておりますよね。
イルカのシグニチャーホイッスルっていうのは、声で認識している、識別しているのはわかってたんだけど、我々人みたいに2つの感覚を結びつけて、識別しているのかどうかっていうのをですね、研究している方がいらっしゃるんですね。
イギリスのセントアンドルーズ大学スコットランド海洋研究所のジェイソン・ブルック氏らのチームがですね、人みたいにシグニチャーホイッスル以外のその感覚を結びつけて識別しているのかどうかっていうのを気になったので調べたということなんですね。
で、そのシグニチャーホイッスル、要は耳で聞いた以外の感覚で認識しているのは何があるのかということなんですけど、よく言われているのがですね、動物のおしっこには個体の情報が入っていて、イルカもね、おしっこで、要は味覚、味で感じ取っている可能性があるんじゃないかと、
いうことを気になったので調べてみたということなんですね。マーキングとか縄張りを知らしめせるために、犬とかトラもそうですけども、自分の縄張りに自分のおしっこをかけてですね、ここは自分の縄張りだよっていうことを意思表明しますよね。
イルカもおしっことか、そういった要は味覚の部分でも識別してるんじゃないかということをブルックシラの研究チームが疑問に思ったので、シグニチャーホイッスルプラス味覚、おしっこも関係してるんじゃないということで、研究者ということなんですね。
そこで水族館で飼育されているナカヨシドの異なるイルカのシグニチャーホイッスルとおしっこのサンプルを提示した時の反応を調べたということなんですね。この研究で分かったことが2つあります。
やっぱりイルカもおしっこの味で仲間を見分けているということが分かったんですね。イルカはおしっこを提示されると、ただの水との時と比べて対照実験するので、おしっこと真水を提示した時の違いを調べた。やっぱり水の時はあまり長く味わってなかったんですよ。
さらにナカヨシとの違いということで、ナカヨシのイルカのおしっこを提示した時は一番長く味わってたらしいんですね。
これナカヨシの何々ちゃんのハンドイルカのやつやんとかね。これマブダチの昔からの連れのあいつのおしっこやんみたいな感じで長く味わってたってことなんですよ。なかなかちょっとおしっこ味わうってなんかあんまりよろしくないような感じですけども。
水の時はただの水かおしっこちゃうんかということで味わわなかった。知らないやつのおしっこだと長く味わわなかったということが分かったんですよ。
知り合いのやつ、ナカヨシのやつのイルカのおしっこの方が長く味わってたと。これどういうメカニズムなのかということなんですけど、イルカはおしっこの中に含まれる脂質を感じ取って、脂質を感じ取って識別しているのかもしれないということが示唆されたということなんですね。
味覚なんですけども、匂いじゃないのってことなんですけど、イルカは嗅覚がほとんど発達しないと考えられているので、おしっこの味を感じ取っている。味覚の方が優れているからおしっこの味を感じ取って個体識別してるんじゃないかということが示唆されたということなんですね。
2つ目なんですけども、味と音を結びつけて仲間を認識している。我々としては2つ以上の感覚を使って識別しているということも分かってきたところなんですね。
おしっことシグニチャーホイッスル、その抑揚のパターンの鳴き声を同時に提示すると、おしっことシグニチャーホイッスルの持ち主が一致した場合だけ、それらをより長い間味わうことがわかったということなんですね。
仲良しのイルカのシグニチャーホイッスルを流します。その時にその仲良しのおしっこも一緒に提示すると、「あ、何々ちゃん仲良しの奴が泣いてる。」さらに提示されたおしっこは、「あ、仲良しの子やん。」みたいな感じで一致して、「おー、なんかとテンション上がるやん。」みたいな感じだったらしいですね。
仲良しのイルカのシグニチャーホイッスルを流し、仲良しではない知らん奴のおしっこを提示した場合は、長く味わわなかったということなんですよ。
泣き声は仲良しのあれなんやけど、おしっこは仲良しのやつちゃうな。知らん奴やん。だからあんまり長く味わわないということなんですね。
別々の感覚から入ってきた情報を統合させて仲間のイルカという概念が作れているということ。
ということは我々と一緒ですよね。視覚・嗅覚・聴覚を使って2つ以上の感覚を結びつけて、「あ、〇〇さんや。あ、〇〇ちゃんや。〇〇君や。」ということが認識できてますよね。
イルカも同じように味覚と聴覚を使って仲間のイルカを認識しているということなんですね。
おしっこの味を感じ取る
普段から自然界にいる時から仲間のイルカのおしっこを感じ取って、「あ、〇〇ちゃんここにおったわ。」とかそういった感覚を研ぎ詰まされてますので、
普段から自然界でもおしっこを味わって仲間を認識しているということが示唆されるということなんですね。
さらに、もうすぐ子供が生まれるとか妊娠しているというのも、体調もおしっこから感じ取っているんじゃないかということも言われておりまして、
イルカは味覚を味わって仲間かどうかを判断して、さらにシグニチャーを保育するということで、聴覚も使って2つの感覚を結びつけて仲間イルカを判別・判断しているということがわかったということなんですね。
おしっこを味わうというと、我々の感覚でいうと、とんでもない変態なんちゃうかとか感じるかもしれませんけども、
イルカも我々と同じように2つ以上の感覚を結びつけて仲間というものを判断・認識しているということですね。
ということで、今日はこの辺にしたいと思います。それではみなさん、さよなら。バイバイ。