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2023-06-27 10:39

読書ラジオ『図書館のお夜食』原田ひ香

いつも聴いていただきありがとうございます。

⭐︎本紹介
図書館のお夜食 (一般書) https://amzn.asia/d/2RqbJrw

⭐︎原田ひ香さん 『人生オークション』について
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⭐︎自己紹介
https://stand.fm/episodes/63c3432660a5d6684a4fd590

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、原田ひ香さんの『図書館のお夜食』という本について話してみようと思います。
好きだけでは乗り越えられない夜がある
東北地方の書店に勤めるものの、うまくいかず仕事を辞めようかと思っていた樋口オトハは
SNSで知り合った東京の郊外にある夜の図書館で働くことになる。
そこは、普通の図書館と異なり、亡くなった作家の蔵書が集められた、本の博物館のような図書館だった。
開館時間は夜7時から12時まで。
賄いとして、実材の本に登場する料理が出てくる。夜の図書館で。
本好きの同僚に囲まれながら働き始めるオトハだったが、秘密を抱え、本に翻弄され、今日も美味しいご飯に癒される。
ということで、人生オークションの原田彦さんの本ですね。
これはですね、食・本・仕事を味わう長編小説と書いてありますが、いや読み応えありました。
あの、読んだら語りたくなるような本でしたね。
で、説明にあるように、第1話は白万葉のカレー。
これは井上康の白万葉という本に出てくる尾乃ゆ婆さんのカレーのことを言ってるんですね。
第2話はママヤの人参ご飯。
第3話は赤毛のあんのパンとバターときゅうり。
第4話は渡辺誠子のイワシのタイタンとオカラのタイタン。
最終話は森陽子の缶詰料理ということで、
実際にある本だったり小説家の料理本に出てくる料理がこのタイトルになってるんですね。
それを親食として出してくれる夜の図書館と聞くと、
最近よく流行っているメステロ系の本化した本かなと思うんですけれども、
いやもうそんな侮る流れで。
夜の図書館で働く樋口太波ちゃんと仲間たち、働く人たちのエピソードが綴られているんですけれども、
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一人一人の過去だったり、人には言えない秘密のお話が描かれているだけかなと思いながら読み進めていくとですね、どんどんそれがつながっていくんですよね。
秘密が少しずつ明らかになっていて、最大の謎であるこの図書館の謎が本当に最後の最後山場を迎えて、
少しずつ見えてくるというすごいドラマチックなお話でした。
この図書館にはたくさん秘密があります。
オーナーが誰かわからない。
ここで働く樋口太波ちゃんとかその他のみんなは、いきなりSNSでリクルートされるんですね。
なぜは自分が選ばれたのかわからない。
その面接をしてくれたオーナーはボイス編成器かなんかで声も変わっているから、男性なのか女性なのか、老いた人なのか若い人なのかもわからない。
なぜ夜にしか開かないのか。開館時間は夜7時から12時までなので、なぜ夜の図書館なのかわからない。
そしてなぜ亡くなった作家の蔵書だけが集められた博物館のような図書館、なぜそのコンセプトにしたのかがわからない。
謎だらけなんですね。
もう買ってないのに、なんで自分たちにお給料が払えるのかもわからないみたいな。
とにかく、秘密がたくさんの図書館で働く秘密を抱えた人たちのお話です。
私の心にグサッと刺さったのはですね、本当に最後、最終話ですね。
森陽子の缶詰料理ってことで、森陽子さんは女流作家さんですね。
たくさんの小説を書かれた人で、私ちょっと森陽子さん読んだことなかったからこれを機に読んでみようと思ったんですけど、
一番有名なのはジョージっていう本ですね。
それ以外にも80年代、90年代のカタパッド入りのソバージュのいい女を描かせたら森陽子さんみたいな。
ドラマ化もたくさんされてるらしいですし、森陽子さんの缶詰料理っていうのがタイトルなんですけど、
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親食にもその缶詰料理が出てくるんですけど、
この缶詰っていうところも絶対伏線だと思うんですよね。
読んでいくうちに、あ、なるほどなってわかってもらえるかと思うんですけど、
缶詰って一番美味しい状態を閉じ込めるわけじゃないですか。
で、自分の好きな時にパカッと開けて、そのまま食べてもいいし、なんかお料理してもいいし、封じ込めるみたいな。
そんな意味合いがあると思うんですよね。
そんなところが最終話につながっていく伏線なんじゃないかなと私は思います。
あ、で、私が一番グサッと刺さったところはですね、
この夜の図書館の登場人物の一人が、本当に最後の最後でこんなことを言うんですね。
その人の読んでいる本について話せば、どういう人かなんてわかる。
あとはその人の本棚を見ることね。
本棚にはその人の願望が詰まっている。
どんな人間になりたいかということがそこでわかる。
これはある人の発言なんですけれども、
まあもうほんとその通りだなと思いますね。
この本を通して、またこの発言をしている人を通してとても伝わってくることっていうのは、
人は本を通して何かの思いだったり経験を受け取っているし、
本を通じて渡しているんじゃないかとも思うんですよね。
私もこのスタイフでこうやって本を読んで、
本の内容にカコつけて自分の思いを語っていたりする。
で、実際本を書いている人も何かの物語に乗せて、
自分のすごいこう腹の中にあるドロドロっとしたものを吐き出している人もいれば、
こうなりたいなーっていう思いで書いている人もいる。
なんかこう表現するためのツールのような気もするし、
それを本っていう形で人から人の手に渡していったり、
本から浮かび上がってくるその感想だったり表現で誰かに何かを伝えたり、
伝えてもらったり、なんかそんな媒体のような気がするんですよね。
なので、その本を読んでいる、その人の読んでいる本について語ってもらえば、
どういう思いがあるのかっていうのがきっとそこに浮かび上がってくると思いますし、
本棚を見れば、本棚を見ればその人の願望、奥底に隠れた願望みたいなものが、
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その本棚から語りかけてくるんじゃないかなっていうのは本当にそうだと思いますね。
本好きにはたまらない。
本と向き合うことをまた一つ深く考えさせられる本だったし、
本を通じて人間関係、親子の関係、仕事仲間の関係を強く味わうことができる本でした。
本当にね、この本当にねってギャグじゃないんですけど、
この本は本当に面白かったし、最後の最終話、すごいドラマチックな描き方がされているので、
ぜひ最後まで読んでほしいなと思う一冊でした。
ということで、今日は図書館の親職原田彦さんの本について話してみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
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