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2025-01-25 19:09

#365 SCP-334-JP - ひとり"きり"のまち

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紹介SCP/Tale


タイトル: SCP-334-JP - ひとり"きり"のまち

作者: nekomiya_guu

ソース: http://scp-jp.wikidot.com/scp-334-jp

作成年: 2014

ライセンス: CC BY-SA 3.0


SCP財団とは: https://ja.wikipedia.org/wiki/SCP%E8%B2%A1%E5%9B%A3

©️SCP財団 http://ja.scp-wiki.net/


1・5・9・13・17・21・25・29日更新予定

#SCP #SCP財団 #podcast


BGMタイトル: Night Light

作者: Blue Dot Sessions

楽曲リンク: https://freemusicarchive.org/music/Blue_Dot_Sessions/Nursury/Night_Light

ライセンス: CC BY-SA 4.0


【活動まとめ】 https://lit.link/azekura

サマリー

SCP-334-JPは霧に覆われた巨大な街であり、その内部には意識を持つ霧状の存在SCP-334-JP1が存在しています。この街にはさまざまな物品が集められており、SCP-334-JP1は侵入者を案内し、コミュニケーションを試みています。また、SCP-334-JPは不気味な街として描写されており、その中では人々が次々と消えていく現象が報告されています。Dクラス職員による調査やそれに伴う恐怖体験が語られています。

SCP-334-JPの収容と概要
アイテム番号 SCP-334-JP
オブジェクトクラス Euclid 特別収容プロトコル
SCP-334-JPは隠蔽のため、民間工業施設に偽装されたサイト8-1がその周囲に建設されました。
収容ゾーンはサイト中央部に構築されており、SCP-334-JPは内壁に設置された8機のCCTVカメラによって常時監視されています。
SCP-334-JPの推定要石が現在の収容ゾーンを超過する可能性が生じた場合、
プロトコル-きりがくれに基づいて、直ちに施設の増改築を行い、増温害への収容違反を防止してください。
職員による侵入実験を行う場合、SCP-334-JP1との対話行為は原則的に禁止されています。
説明 SCP-334-JPは、
銅近くの林道に位置する霧の内部に広がる巨大な街です。
外部から観察した場合、SCP-334-JPはメートルの範囲に発生した霧のように見えます。
全体の面積は未だ拡大していると推測されていますが、
同SCP-334-JP内に出現する人型をした霧状の存在、
SCP-334-JP1を随伴せずにSCP-334-JP内を探索することは不可能と見られているため、
その前容を把握することは現在でもできていません。
SCP-334-JPはいくつかの民間廃棄物処理業者により利用されていたとみられ、
その過剰な処理ペースの由来を調査した財団フロント企業により発見されました。
SCP-334-JP1との遭遇
SCP-334-JPに侵入した物体及び存在は、
そのほとんど全てが数分内から10分ほどの間にSCP-334-JP1と遭遇します。
外部からの侵入物をどのような手段で認識しているかは不明ですが、
SCP-334-JP1に遭遇した意思を持たない物体は、
全てSCP-334-JP1により回収され消失します。
消失後、それらはSCP-334-JP内部の建材等に利用されるとみられていますが、
SCP-334-JP1が気に入った物体及び物品は、
SCP-334-JP1の部屋に配置される場合もあるようです。
また、意思ある存在がSCP-334-JPに侵入した場合、
その全てにおいてSCP-334-JP1の案内を受けます。
この案内を拒否することは可能ですが、拒否した場合、
SCP-334-JP内は外部から見た面積と変わらない霧の満ちた空間に変わります。
これらの霧の発生源は不明ですが、得意性はみられません。
加えて、案内対象以外に何らかの存在がSCP-334-JP1を伴わず、
SCP-334-JP内を探索しようとした場合、
案内を拒否した場合と同様の現象が発生します。
これは小型UAV等で高高度からの追跡を行おうとした場合にも発生し、
SCP-334-JP1から5m以上の距離を取ると、
SCP-334-JPから抜け出してしまうことが確認されています。
このSCP-334-JP1の案内を受けた対象は、
SCP-334-JPからの脱出を拒否する傾向にあり、
機関したDクラス職員によれば後ろ髪を引かれるような気分になると報告しています。
この効果を振り切ることができなかったものは消失することが判明していますが、
探査機等の聞き越しでは影響を受けません。
SCP-334-JPへの侵入記録1、2、3とありますね。1から見ていきます。
侵入記録1 概要
カメラと音声出力機器が搭載された無人探査機を用い、SCP-334-JPへ侵入。
経過
侵入後7分を過ぎた時点でSCP-334-JP1と遭遇。
結果、下記を参照。
研究員
映像は途切れないようだが、GPSの反応は完全に消失しているな。
侵入後、探査機のカメラには霧とアスファルトの路面だけが延々と映し出されていたが、
侵入から7分後、唐突にカメラが濃い霧によって覆われる。
わ、なんだ?
SCP-334-JP1
何これ、また変なのが来た。
あー、すまないが離れてもらってもいいかな。
あ、喋った。あなた何?
霧が離れ、周囲の霧と対比しても一際濃い人型の霧が探査機の目前に存在するのが確認できる。
こんにちは。
あー、君は何者かな。
私?私は?
編集済み。
って言うの。あなたのお名前は?
あー、そうだな。
探査機の固有番号?
だ。
うーん、変な名前。
君は一体ここで何をしているんだい?
街を作ってるの。
ねえ、良ければ見ていって。悪いようにはしないから。
では、お願いしよう。
この後、SCP-334-JP-1との間談を交えながら、探査機はSCP-334-JPへと侵入した。
SCP-334-JP-1は、「最近喋る相手が来なくてつまらなかった。どこから来たのか?」等の質問を行い、コミュニケーションを図ってくる様子が観察できた。
SCP-334-JPが30分ほど案内を行い、最終的に部屋へと探査機を導いた。
ビルを模したと思われる建造物に誘導され、様々な物品の配置された一般的なマンションの一室に似た部屋へ案内される。
ようこそ、私の部屋へ。
これは、君の部屋かい?
そう、いろんな所に落ちてる、いろんな物を集めた場所なの。
イミテーションの装飾品、破損した洋風のランプ、全身鏡、マスコットのぬいぐるみ等が確認できる。
いろんな所?
うん、濃い霧の中とか、急に飛んできたりとか、川に流れ着いたりとか、いろんな物が来て楽しいの。
臭かったり汚かったりもするんだけど、そういうのは全部建物とか地面にしちゃう。
そしたら匂いも汚れも見えなくなって気にならなくなるんだ。
それはゴミってことなんじゃないだろうか。
わかんない。でもゴミなんかないよ。全部使えるものだもの。
君はずっと一人でこれを?
うん、楽しいよ。最初は小さなお家しか作れなかったんだけど、たまに空に映る街を真似たりしてみたら、
割と何でもできるってわかって、そうしてるうちにこんな風になっちゃったんだ。
空に映る街?
うん、時々霧の隙間から見えるの。変わり映えはしないけどね。
みんな似たり寄ったりで、見てるうちに私の街も同じような街にしちゃったけど。
その最初というのはいつくらいの話なんだい?いつからこんなところに?
5秒間の沈黙。
覚えてない。ねえ、そろそろ満足したでしょ?
気が済んだら帰った方がいいよ。
この後、SCP-334-JP-1に案内され、特に問題なく探査機は帰還した。
Dクラス職員の探索
侵入記録②
Dクラス職員に通信機器を持たせ、SCP-334-JP-1へ侵入。
侵入後4分を過ぎた時点で、SCP-334-JP-1と遭遇。結果は下記を参照。
D-334-JP-1
霧が深くて何も見えん。本当にこんなところに何かあるのかよ。
研究員
黙って進め。
下討ち
わかっ…あ?
SCP-334-JP-1
こんにちは。あなたは誰?
いっ…霧が…霧が喋っ…
落ち着け。それと会話してみてくれ。
人の顔見て驚くことないんじゃない?
な…あ…わ…わかったよ。
あー…えー…お、お前は俺に何かしてきたりしないよな?
しない。そんなことしても仕方ないでしょ?
そんなことより、せっかく来たなら私の街を見ていってよ。悪いようにはしないから。
はぁ…だそうだが…
よし、ついて行ってみてくれ。
りょ…了解。
以後、SCP-334-JP-1は探査機に対して話した内容とおおよそ変わらない内容をD-334-JP-1に対し話し続ける。
その後、全記録と同様に部屋へとD-334-JP-1を導いた。
私のお部屋へご案内。ようこそ。
ここは君の部屋なのか?
そうだよ。今まで見た街もこのお部屋も全部私が作ったんだ。すごいでしょ?
すごいな。君はずっとここに一人で?
うん。でも毎日いろいろ見つかるから退屈はしないよ。
そうか。でもどうして街なんて作ってるんだ?
物で溢れちゃうから。放っておいたこともあるんだけど気にしないでいるとどんどんいろんなものが溜まってくの。
誰が送ってくるのかわかんないけれどたくさんありすぎても困っちゃうよね。
恐怖の調査
いくらかの取り留めのない会話が行われる。
もう十分だろう。
よし、D-334-JP-1、帰還しろ。そのきりに言えば返してくれるはずだ。
D-334-JP-1、3秒間の沈黙。
いやだ。
D-334-JP-1、何を言っている?命令に従わないなら処分されることになるぞ。
いやだ。この子をここで一人きりにすることなんてできない。
ここに居続けるのはやめた方がいいと思う。
どうして?君だってこんなところに一人きりで。
おい、D-334-JP-1、応答しろ。おい、聞こえているのか?
機材を投げ出したとみられる。これ以降D-334-JP-1が返答を行うことはなかった。
侵入記録3
Dクラス職員に出現する事象について事前に説明を行い、記録2と同様の装備でSCP-334-JPへ侵入。
侵入後5分を過ぎた時点でSCP-334-JP-1と遭遇。結果は下記を参照。
5分間沈黙が続く。
SCP-334-JP-1、
やあ、こんにちは。
D-334-JP-2、
うわ、本当に霧子喋ってる。
最近来るお客さんは失礼な人ばっかりね。
D-334-JP-2、以前ここに侵入した者がどうなったか聞いてみてくれ。
了解。
この間ここに誰か来てたと思うんだが、そいつってどうなったんだ?
10秒間の沈黙。
どうした?
知らない。みんな消えちゃうんだもの。
消えるとは?どこに消えてしまうのか聞いてみてくれ。
そいつらは?その消えたって連中はどこへ行くんだ?
知らない。私だって消えちゃった人がどこに行くかなんて知らない。
帰って。帰って。ここに行っちゃダメ。
直後、SCP-334-JP-1は錯乱した様子で消失。
霧の広がり
今探索において、SCP-334-JPへの侵入はできなかった。
保為1、
D-334-JP-1消失後、
SCP-334-JPの霧の範囲がメートル拡大していることが判明しました。
これによる危険性は今のところ確認されていませんが、
SCP-334-JP内、友人探査は許可を得た場合にのみ申請が受理される方針に変更されました。
保為2、
続けて行われた数度の探査の途上、
突如、SCP-334-JP内に大音量の音声放送が響き渡りました。
SCP-334-JP-1は、
時々ラジオ棟から流れるよくわからない音と答えていますが、
解析の結果、早回しにされたメッセージであると判明しました。
メッセージは以下の通りです。
全部ひらがなですね。
月、日、
ノイズ、は、
ノイズ、
送曲です。
霧は広がり続けており、
世界括弧、
ノイズ、
は、
飲み込まれました。
進行があまりにも早く、
ノイズ、
止める手立てはわかっていませんし、
止める手立てはわかっていません。
市民の皆さんは決して外に出ず、
ノイズ、
離から身を守ってください。
繰り返します。
以降、メッセージ、
頭に戻り繰り返される。
このメッセージはおよそ1ヶ月ごと、
日前後に3分間だけ流れ続けることがわかっています。
異次元、
知性、
都市のタグがついています。
注釈はなし。
画像が1枚。
SCP-334-JP内で撮影された街並み、
SCP-334-JP1から距離を取ると、
撮影画像の鮮明さは極端に落ちる。
霧に囲まれているというか、
霧の後ろにビル群のシルエットが写ってるって感じですね。
詳細は霧でもやがかっていてよくわかんないです。
別世界、
パラレル世界ってことかな。
異次元って書いてるし。
霧に飲まれてしまって消えてしまった都市の一部が
こっちの世界にも流出してきた。
流れ込んできたんですかね。
霧で異世界って言うとやっぱりミストとか、
あとゲームで言うとサイレントヒルとかその辺を想起させますね。
4月2日。
草曲です。
霧は広がり続けており、世界各国は飲み込まれました。
信仰があまりにも早く、この霧を止める手立てはわかっていません。
市民の皆さんは決して外に出ず、霧から身を守ってください。
SCP-334、JP-1だけ何か適合したのかもしれないですね。
友人探査の未許可性っていうことは、
意思がある生物、生物はこの霧に入って脱出を拒否して、
そのまま行方不明になった場合、霧の範囲が広がっていく。
この霧そのものが人々、生物の
何かしら変換された状態なのかな。
これユークリットどころじゃない気がするんですが、
現状を保管はできているのか、収容自体はできているのでということですかね。
そうですね。不特定な場所にワープしたり、
瞬間移動とか突発的に出てくる霧では現状なさそうなので、
その出てくるエリア周囲を囲って警戒しておけば、
これ以上広がる様子はないと。
最終手段、その他のSCPオブジェクト、
生体系のSCPオブジェクトを入れて消すっていう実験もできなくはなさそうですね。
ただその場合に広がる霧の範囲のリスク、
予測ができない状態っていうのが不安要素ではありますが。
ではまた次回お疲れ様です。
19:09

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