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(インフラの維持管理)
健康のあれこれの健康のあれです。よろしくお願いします。
今日は維持管理についてお話ししてみたいと思います。
維持管理というのは、一回作ったインフラを使い続けるための営みのことを維持管理と言うんですけど、
具体的には橋梁だったり道路だったり、堤防ダムとかそういう、私のポッドキャストでも紹介してきたようなインフラを使い続けるために維持管理をするということなんですけど、
点検をしたりとかですね、コンクリートだったらひび割れしてないかとか、そういう感じのこととか、あと森道構造物だったら形状が変形してないかみたいなこととか、
そういう感じで点検をしたり、異常が認められた時にはそれを直すということを維持管理というふうに言うんですけど、
その維持管理における健康の役割の話をしたいなと思います。
この回では、はじめに私の専門であるインフラの中の機械設備の具体的な話をして、
それで結構イメージしやすいんじゃないかと思って、次に土木構造物の維持管理の話をしたいと思います。
では参ります。まず1個目の機械の話ですけど、これはですね、結構具体な話をしようと思っていて、
あるというか、しばしばある話で、水門設備があって、私が経験した事例なんですけど、
点検の時にだけ使う水門があって、その水門というのはダムの水門なんですけど、
点検の時にだけ閉めるんですね。閉めると言ってもちょっとややこしくて、
閉めるための穴が、普段水門がある場所、ゲート、額って言うんですけど、扉に体と書いて額がある場所から、
30メートルくらい下、水の中に穴があるんです。その30メートル下の穴を閉める。
点検の時にだけブーンて下ろしていって、下ろすのに1時間以上かかるんですね。ゆっくり動くんで、重たいから早く動かせないんですね。
で、ある時、途中で引っかかっちゃったのか何なのか、ある場所から下に降りなくなっちゃったんですよね。
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ここでは仮に20メートルまで降りたけど、ラスト10メートルが降りないと、引っかかっちゃった。
ということになっちゃって、点検の時に閉めるって言ったのは、穴の中の、またその先にいろいろごちゃごちゃあって、
その先のものを点検するために穴を閉めるんですけど、閉めるためのゲートそのものが故障しちゃったっていうことですね。
引っかかったところから上に上げる分にはもう一回上げれるんで、元の位置には戻せる。けど、穴は閉められない。
こんな時に、そのダム、その水門を管理している事業者さんはどうするかっていう話ですね。
話のスムーズなために、ある自治体のダムだとして、ある自治体がその水門を管理している、運用している。
その水門が20メートルは下がるけど、その先に降りなくなっちゃった。どうするか。
で、これなんで機械の話を先にしたかっていうと、例えば皆さんの家の洗濯機が故障した時どうしますか?
っていう例え話と、リンクして話しやすいから機械の話を先にしてます。
で、洗濯機が壊れちゃったらどうするかっていうと、やっぱりあれですよね、メーカーさんのカスタマーサポートとか、
あと家電量販店、購入したお店の保証とか、そういうところに連絡して壊れちゃったんですけどって言って、
保証の期間がないんだったら無料で直してくれたりとかあるじゃないですか。そういうことできますよね。
なんですけど、あれがなんで成立するかってあんまり考える機会は多くないんじゃないかと思うんですけど、
ああいうカスタマーサービスとか、保証無料で直しますみたいな保証が成立するのは大量生産をしてるからなんですよ。
いっぱい作ってるからそのうちの一部に何かが起こっても、それはたくさんの正常に保証期間以上、
例えば3年保証だったら5年とか7年持つ製品がほとんどです。
保証期間の3年のうちに壊れちゃうやつっていうのはほんの何パーセントです。
だったら他で売り上げた利益をそこに回してサポートを手厚くすることができますよっていうのがあれの仕組みなんです。
で、世の中の水紋の数と、日本にしましょうか。
日本にある水紋の数と日本にある洗濯機の数を比べてみると、ちょっと私正確な数字は知りません。
知りませんけど、たぶん1000倍とか1万倍とか10万倍とか、ものすごい量の差があるんです。
家電製品みたいな、みんなが持ってるものだったらそういうカスタマー差別成立するけども、
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インフラみたいに逆にみんなで共有してるものですからね、あれは。
数が少ない場合はそういう無料保証みたいなことはできないんです。
どうなるかというと、インフラっていうのは工事が完了して引き渡しっていって、今回の事例で言えばある自治体さんにその水紋を引き渡したら、
もうそれは自治体さんの資産なんです。自治体さんの財産。財産ではないか。資産なんです。
自治体さんの持ち物であって、その水紋が壊れちゃったという時には、自治体さんがなんとかするっていう基本的な位置づけになるんですね。
で、どうすればいいかって話なんですよ。
で、なった時に、作ったメーカーさんに例えば連絡したとしても、どっかで詰まって壊れちゃったんですけど、そっから下降りないんですけどって言った時に、
業者さんは簡単な部品の交換とかだったら対応してくれることもあります。
それも無償じゃないです。スイッチの交換部品代をちゃんと生産して、あと工賃とかも含めて修繕工事という形でやってくれる場合があります。
つまり建設コンサルタントが関わらずに故障しちゃったものが治るっていうパターン。
だけど、今例に挙げてるみたいに、原因が分かんない場合、20メーター下で何が起こっているのか、水の中で。
それを調査したりとか、原因を追求して究明して何すればいいかを解き明かす。
ということは、これは私の認識の限りでは、費用を押し払ったとしても業者さんはやってくれないと思います。
そこで健康の出番なんですね。むしろそういうところが得意なのが健康だということですね。
私が経験した事例だと、潜水調査とセットの復旧検討業務みたいなのがあって、それを受注しまして、
その水門の図面を、自治体さんが持っている図面を釈用して、全部組まなく確認をして、
そこで考えられる20メーターのポイントで動かなくなっているとすれば、考えられる原因をピックアップして、
この原因を切り分けして明らかにしていくためには、まずこんな調査をしましょうと。
この調査の結果がこんな風だったらこんな風にして、こうなったらもう一回下ろしてみましょうと。
どこまで下りるのか、それだけで一番下まで行けるんだったらハッピーだけど、また途中で止まっちゃったんだったら、
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じゃあこんな感じで調査しましょう。そういうことを調査計画を作って、原因を分析していくというようなことをやりました。
念のために補足をすると、その水門の設計をうちの会社がやったわけじゃないんですよ。
もう昔々の水門だから、なんだか誰が設計したかもわからないみたいな、当時の書類がわからないみたいな。
作ったメーカーはわかるけど、設計に関わったコンサルがどこだかわからないみたいな場合もたくさんあります。
なんだけど、我々は真っ新な初めて見る図面としてそれを熟読して、原因を調べていくということをする。
潜水調査を実際やって、潜水の業者さんに委託をして、潜ってもらって、ここがこうでしたと。
じゃあここをこういうふうに詰まっているものを取り払ってくださいみたいな感じでね。
結果的に3つぐらいの要因というか原因が絡まっていました。
3つの原因のうちの2つは解決した。
最後の1つの原因はゲートそのものの不具合なんで、水中でどうこうって話じゃないので、この1つについては点検整備、水門の被体の整備をしてくださいということをレポートにして、検討結果として収めるという仕事をしたことがありますね。
まあそういうことです。ここまでが機械の話。
一旦中間でまとめると、洗濯機とか大量製品のものはカスタマーサポートみたいなことはできるけど、インフラみたいに数が少ないもの、一個一個オーダーメイドのものはそういうことができないので、基本的に管理者の責任になって、責任というのはどうするかということは、
故障の責任を負うとかそういう意味じゃなくて、誰が悪いとかって意味のない責任じゃなくて、管理者さんの持ち物としてどう直すかどうするかというのを判断したり検討しなければいけない。
健康の立場というのは、その管理者さん、発注者さんをサポートするような感じで技術的に検討分析をして、こうすれば機能が回復すると思いますよということを提案したり、解決に導いていくというのが我々の仕事ですよと。
ここまで機械の話ですね。土木の話します。
ここから土木の話です。土木の話をするときに、機械設備と土木構造物の大きな違いをまず抑えましょう。
機械設備は動かなきゃいけない。土木構造物は動いてはいけない。これがものすごく根本的な機械と土木の本質の違いです。
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機械は動かなきゃいけない。土木は動いちゃいけない。
機械は動かなきゃいけないということは、止まったときがトラブルです。止まったときの原因をさっき言ったみたいに説明する。
土木は動いたときがトラブルです。
動くというのは、例えば、堤防が沈んだりとか、ひび割れてきてめくれてくるとか、いろいろあると思うんですけど、
ややこしいのは、土木構造物を構築してダムだとか堤防とか溶壁とか橋梁とか作りましたね。
経年的に10年とか15年とか使った後に動いてます。
そうなったら、これ結構大変なトラブルなんですよね。
土木構造物の維持管理のポイントが動くということに限らないんですけどね。
一つの例として、土木構造物が動いちゃう場合っていう話をここではするんですけど、
土木構造物がもし動いちゃった場合には、その原因とか答えっていうのは、土の中にある場合が多いんですよね。
このときに、やっぱり施工業者さん、溶壁作った業者さんに動いてますって言ったって、同じ話です。
15年前に工事したものが今動いてるって言っても、我々それはもう引き渡ししたものですからってそういう話になっちゃうんで、
やっぱり管理をしている自治体さんとか事業者さんの資産というか、管理対象物としてどうするかを考えなきゃいけなくて、
そうなったときにはやっぱり健康の出番になる場合が多いんです。
最近の点検の結果として、変状が見られますと。
その原因を分析・究明したいって言ったときには、さっき言ったみたいに、動いちゃう原因っていうのは土の中にある可能性があるんですよね。
土の中っていうのは、さっき私が言った水門の例だったら水の中ですけど、水みたいにダイブできないんですよね。
潜れないし、水だったら2メートルとか3メートル、視界が見通せますけど、土の中は見えないんですよね。
だから、土の中で何が起こっていて沈んでいるのかとか、膨れているのかとか、想像はできるけど、それを明らかにしていくには結構いろんなノウハウが必要。
特に、私専門じゃないから、もし違うこと言っていたらご指摘いただきたいんですけど、
土の中の地下水とか、水が悪さをしている場合なんかもしばしばあるみたいなんですよね。
土の中の水がどうなっているかをつまびらかにするっていうのはですね、大変難しいんですね。
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これもやっぱり、私の認識では、そういう地下の状況を正確に把握したり分析したり、原因を特定するというか考察するノウハウっていうのは、
多分、施工業者さんよりも健康の得意とするところだと思います。
特に地下っていうのは、すでに存在しているわけですよね。
橋っていうのは人間が作るじゃないですか。ダムも堤防も道路も人が作るわけですけど、地下の状態っていうのは、もともとあるものなんですけど、
でも目に見えなくて状況が分からないから、それをエンジニアリングしたいっていった時に、ボーリングって言って穴を掘ったりして、
いろんな探査方法とかあるんだと思うんですけど、それをやっていくのはですね、半ば学術的な部分もあって、
地質とか地盤っていうのは、結構学会における活動が盛んな印象があります。
大学の先生なんかと定期的に勉強会したりして、こういう事例があってっていうことの情報を結構、業者間でもシェアしている印象があって、
なんかね、アカデミックな印象があるんですね、地下っていうのは。
っていう面でも、アカデミックだから健康ですっていうのも、ちょっと紐付け方が無理やりかもしれないんだけれども、
とにかく一度作ったインフラに何か不具合が発生した時に、健康の出番っていうのが結構あるという風に思っていて、
今の日本っていうのは、戦後から高度経済成長期にたくさんインフラを作ったものがどんどん古くなってきていて、
いろんなところで実際にはトラブルが実際に発生してしまっていたりするんですね。
そういう事例も、例えば、こんなにたくさんの年を取ったインフラ、古くなってきたインフラを管理したり、
古くなった時にどうなるかっていうことまで、事例としてストックできてない領域もあると思うんですよね。
だから、極端な例を言うと、100年経ったらどうなるかわからないっていうかね。
100年経った堤防っていうのが日本に少ないせいで、100年経ったら堤防がどうなるかって、
分からないわけじゃないけど、実在する数は少ない、実例が少ない。
100年経った実例が少ない。100年経った橋の実例が少ない。100年経った洋壁の実例が少ない。
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実例が少ないせいで、やはり今なお研究とか事例調査とかをする価値があって、
今なお新しい知見を取り入れて、より安全にするためにはこうするべきだっていうことを研究していく必要があるみたいな。
まあまあまあ、そういう時代に来ているということで、エンジニアリングというか、
を成り輪にしている健康の存在意義っていうのはこれからもインフラを使い続ける上で高まっていくって言ってもいいんじゃないかなというふうに私は思っています。
というような感じで、具体な…いやいやいや、そんな感じでお届けしてきました。
もうこのシリーズは原稿なしでしゃべるからグダグダになっちゃうんですけど、ありがとうございます。
そんな感じで維持管理における健康の役割をお話ししていきました。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
ありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました